【内部証言】閉鎖メリー、頓挫した「合法化計画」

2016/12/13
2016年12月2日、東京・渋谷にある瀟洒(しょうしゃ)なオフィスで、一人の男が口を開いた。
「(動画配信サービスの)YouTubeも、昔はグレーゾーンのサービスだった。今、私たちもグレーだが、それは直していこう」
中川綾太郎──。学生時代から起業に挑戦し、2013年に女性のファッションをテーマにしたキュレーションサイト「MERY(メリー)」を立ち上げた。オンライン上でメイク、化粧品、ヘアスタイルなど、女性の「ほしいものが見つかる」がコンセプトだ。
2014年10月、キュレーション事業を次の成長源にしようと考えていたDeNAに、買収された。しかしその成長性の高さから、他のキュレーションサイトとは異なり、オフィスも別の場所に構えることを許されてきた。
現在の月間ページビュー(PV)は推定約4億、スマートフォンアプリのダウンロード数は累計600万を超える。2015年秋には約30人ほどだった社員やスタッフの数は、1年間で約8倍の230人ほどになり、極めて速いスピードで成長している。