CIA調査「トランプ氏勝利のため露が大統領選に干渉」、米紙報道
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これはアメリカ史上でも類を見ないエスピオナージ事件です。
ロシアが今回の大統領選に介入していた疑惑は何カ月も前からくすぶっていましたが、CIAをはじめ、FBIや国家安全保障局など複数の情報機関が捜査を続け、高い確度でロシアがトランプを利するために工作を行ったと結論付けた事実は重い。
民主選挙に外国政府が不正介入することはきわめて由々しき問題であり、「いまだに反トランプ報道を続けている」「事実だとして、いまさらどうする」「結局はトランプが勝ったんだから何をいまさら」などと軽く片付けるべき問題ではありません。
これはワシントンポストだけでなく、複数のメディアが報じている問題であり、米インテリジェンス・コミュニティーを敵視し、その信頼性を疑うトランプの反応もきわめて問題です。
来年1月20日以降、トランプはまさにそのインテリジェンス・コミュニティーからの情報を基に外交・安全保障政策を考えていかなければならない立場に置かれますが、自国の情報機関を敵に回して超大国の安全保障を守ることが出来るのか。電子投票でトランプ氏の票が出過ぎではないかと指摘されていた。紙と電子で得票比率に大きな差が出るのは統計的に見てもおかしいと。もしロシアの関与が事実なら大変な影響が出る。党にも議会に地盤がなく正当性までも疑われる大統領に国をまとめることはできないだろう。NOT MY PRESIDENT
大統領就任前、次期大統領の法的身分は民間人と同じです。トランプ氏がFBIに逮捕された場合でも、就任式には連れて行かれて、そこで宣誓し、大統領になります。「大統領」は連邦政府の機関ですので、そこから先は人ではなく機関ですから逮捕できません。辞任するかしないかは本人の意思ですが、連邦議会が弾劾手続きに入り、弾劾成立前に辞職し、副大統領が大統領に昇格し、ペンス政権が誕生し、恩赦が与えられて不動産王に戻る、というシナリオもあり得ます。議会が選挙結果を承認しない、という手続き上の就任阻止も理論上はあり得ますが、その場合、副大統領の正当性も失われますので、憲法に規定がなく、大統領が4年間不在になるので、このシナリオには進まないでしょうね。
ついでにMITテクノロジーレビューの記事もどうぞ。
EU離脱や米大統領選の敗者はソーシャルメディアの有力アカウントだった
(https://www.technologyreview.jp/s/16575/twitter-may-have-predicted-the-election/)
クリントン不支持の世論形成は、ロシアによる選挙干渉
(https://www.technologyreview.jp/s/13970/wikileaks-e-mails-are-an-election-influence-to-really-worry-about/)
予測モデル大ハズレ:なぜ選挙予想と世論調査はこんなに違ったのか?
(https://www.technologyreview.jp/s/13573/prediction-models-gone-wild-why-election-forecasts-and-polls-were-so-wrong/)
さて、トランプ逮捕で得をするのはクリントンではないです。ペンスと共和党主流派です。選挙結果を受け入れろとか、ワシントンポストはクリントン寄りとかは、どうでもいい議論で、現実にあり得るのは、こういうシナリオでしかない。