貧困層の子どもたちにパソコンを与えることが、教育問題解決となるのか?
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ただ与えるだけでは、解決にはなり得ません。貧困層云々に関わらず、PCやタブレットを始めとしたテクノロジーは、ツールでしかありません。それをいかに利用するか。
学力がある程度ある子どもたちを除けば、意欲の喚起や学習の継続、そして教室をファシリテーションできる「伴走者」が必要です。
経済的困窮家庭の子どもたちについては、「スタディサプリ」も、NPOや自治体等と連携をして一部の子どもたちに利用して頂いています。何度かその場に足を運びましたが、その子どもたちの場合は、意欲の喚起以前に、「安心して勉強できる場」があり、「心から信頼できる大人」がいて初めて勉強に対峙出来ると感じました。そういう意味での伴走者も必要ですね。
また、テクノロジーを利用して習熟度別の学習もより効率よくできるようになっています。勉強が遅れがちな子ども達にも、その子のペースで無理なく出来るようになっていること、そしてそれを周りにいる大人が理解し、声をかけてあげられることはテクノロジーの良い点ではないでしょうか。
一方で、全国の学校をまわらせて頂く中で、電子モニターやタブレット等が使われておらず、埃がかぶっているところも散見されました。ツールをどう利用すれば良いか、先生方がご多忙なのは承知しておりますが、研修の充実等も必要だと感じています。子どもの貧困対策における政策プライオリティーが「学習支援」になる構造と似ている。そもそも勉強をする環境や本人の状態など「土台」が必要で、土台形成には多くの時間や手間暇がかかる。
ある家庭が0歳からさまざまな愛情や経験機会を積み上げてきた土台と、それがまったくないままにされた子どもがいたとき、後者にフォーカスするのであれば「土台」形成に注力すべきだし、それには膨大な時間やコストがかかる。モバイル革命によって安価な携帯を貧困層の子供たちが日々触ることができるようになったのは周知の事実。ストリートでは大抵の子供たちが記事通りゲームやSNSをしています。しかし、これが学校になると話は別。先生がモニタリングしてるだけで、生徒たちは授業時間に様々な教育サービスで勉強しています。例えばNPでも話題になったQuipper。ハイクオリティな授業がデバイスとネット回線さえあればどこでも観れる主軸サービスは、何の説明なしに先生が「はいQuipper開いて今日はxxxのトピックやるから動画観て質問答えて」と言うだけで生徒たちはデバイスのハードとコンテンツのソフト両方を使いこなせます。現にフィリピンなんかだと同サービスのユーザー数は百万ですが、カスタマーサポートの人数は片手で数えられるほど。非常にシンプルなUIとUXで誰でも簡単に理解できる作りになってるからだとか。つまり、どこで誰にデバイスを渡すのかという環境と、そのパソコンに導入されてるソフトの使い勝手、の両方が必要だと現場から見てて思います!