【寄稿】トランプ氏はイスラム国を倒せない
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コメント
注目のコメント
別に間違ってはいないと思いますが、仮にロシアと組まず、アサド政権の退陣を前提にしてみても、結局はこの連立方程式は解けないんですよ。
今から考えると、ヒラリー・クリントンは「クルド人の地位向上」「プーチン・アサドの敵視」「イランの無害化」という3つの「前提条件」を固定して、この問題を解こうとしていましたが、それはそれで相当に乱暴な点がありました。
ここに至っては、支配地域の交換を含むシリア分割をやって、クルド系とトルコを引き離し、アサドは何とか引退させる代わりにアラウィ派のダマスカス周辺の覇権を認め、ISを孤立させるしかないのではと思います。
プーチンやエルドアンとは「ベッタリ」は困りますが、とにかく是々非々で共存していくということですね。もっともケリー国務長官の動き方は、かなりそれに近くなっていますが。記事の要点は【ISに対するトランプ氏の考え方が、前任者の考え方とそこまで変わっていない点も注目すべきだ。同氏の手法は、バラク・オバマ大統領のアプローチを縮小させ、小手先の変化を加えただけの内容に見える。】ということでしょうね。もともと外交交渉の現場にいた人で、シンクタンクに移ってから中東政策論が専門で、いつも「世間で大騒ぎしているけど、中東はこれまでと変わらないよ、ずっと混乱続きだよ」と低体温に悲観的な見通しを示すことで知られる著者の真骨頂。
合衆国内で数百人規模のテロ行為が起こらない限り、この国が動くことはないですかね?
いや、さすがにブッシュの轍を踏むほど国民もこの人も愚かじゃないですよね。
たとえISの組織は滅んでも現象はなくならない。
ISの亡霊に21世紀中悩まされるんですかね。