消えた「金正恩」のあだ名。倒錯する中国のネット管理

2016/12/7

金家の三代目のおデブさん

このところ中国のネット界でひとしきり話題になったことがある。
北朝鮮の最高指導者・金正恩第一書記のことを言い表す「金三胖(ジンサンパン)」という中国語のあだ名が、ネットからこつ然と姿を消してしまったのだ。
「金三胖」は「金家の三代目のおデブさん」を意味する。しかも、伝えられているところによれば、北朝鮮当局の強硬な要請を受けて取られた措置だという。
実際、先月下旬までは、中国のナンバーワン検索サイト「百度(バイドゥ)」で「金三胖」を検索しても「検索結果は表示できません」と出ていた。
ただし、その後、百度では、検索結果は表示されるようになったが、その件数はかなり少なくなっているように見える。
また、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では、相変わらずいまも「金三胖」は検索できない。
「金三胖」は、言うまでもなく、金日成、金正日、金正恩という北朝鮮金家王朝の三代目にあたることで「金三」と呼ぶ。
そこに太っている人を指す「胖子」をつけることで「金三胖」が生まれた。