インド、高額紙幣廃止でデジタル決済が一気に加速
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フィンテック絡みの記事なので、電子化への期待が多くなるのは当たり前ですが、今回の改革はフィンテックは関係なく、インド経済の20%以上を占める地下経済の炙り出しが目的です。
この通貨改革は、現在インドで流通中の貨幣の総額(約25兆円)の87%を占める高額紙幣、500ルピー(約1000円)と1000ルピー(約2000円)紙幣を廃止し、その保有者は、銀行口座に預金するか、銀行窓口で小額紙幣に交換すべしというもの。
併せて、銀行は新規に25万ルピー以上の預金あれば、預金者の詳細を税当局に通知する義務があります。
つまり秘匿され、脱税の温床になっているアンダーグラウンドのマネーを当局が完全に把握することが目的なわけです。
流通通貨の9割近くが消えたことの影響は甚大で、高級品マーケットはほぼ壊滅状態。
GDPは最大2%減少すると見込まれています。
長期的には地下経済と脱税の減少で経済に好影響を与えるだろうと言われていますが、混乱の収集にはどのくらいかかるかは今の所不明です。
実際問題、フィンテック云々は、その次の段階の話ということになるでしょうね。中国も最高額紙幣が100元(約1600円)なこともあり紙幣が嵩張るので電子通貨やデビットカードの普及理由の一つになっています。高額紙幣が出来ない理由については偽札問題から給与低い人のモチベーション問題(香港同様に1000元札を導入すると給与がお札2枚、3枚の人がいる)まで色々噂されますが真意は不明です。