新着Pick
NewsPicks編集部

この記事は有料会員限定の記事となります。

54Picks
シェアする
Pick
Pick に失敗しました

人気 Picker
【国際】前回に引き続き外交政策について書かれてる。

かつてキッシンジャー外交が成功した背景には、外交当局者が「現実主義」という「共通の文法」を理解していたことによるところが大きい。現在の世界の政治指導者の中で、この「共通の文法」を最も理解しているのがプーチンであると思うし、最近の中東情勢やクリミア問題、ヨーロッパ情勢を見ていてもそのことがよくわかる。キッシンジャーは古典的現実主義者として、おそらくスターリン同様にプーチンを評価していると思う。

そういう意味では、「プーチンは世界で最も才能がある、最も冷酷な政治家の一人です。1970年代のソ連に比べれば、今日のロシアの力は弱い。しかしプーチンは、敵の弱点を食い物にする方法を知っている」というファーガソンの評価は正しいと思う。

前回のコメントにも書いたように、キッシンジャーの時代と決定的に異なるのは、現在が秘密外交を行うのが極めて難しい時代となっていることである。ロシアや中国が強権的な政府で秘密外交を行いやすいとしても、アメリカはそうではない。特にキッシンジャー外交の初期においては、限定的な軍事力の行使が外交を補完することができたが、戦争権限法成立以後は連邦議会の意向を無視できなくなり、外交・安全保障政策における大統領のフリーハンドは弱まった。

個人的には、トランプ大統領の誕生は「情緒の民主主義」の結果であると認識しており、それゆえに外交・安全保障政策もまた「情緒」に基づく可能性が高まるのではないかと考える。冷戦期の外交官であり、通称「X論文」(原題は"The Sources of Soviet Conduct")の著者として知られるジョージ・ケナンは、"Democracy fights in anger."(民主主義は怒った時に戦う)という言葉を残しているが、トランプ政権下では「怒った時」に戦争が起こる可能性が否定できない。米西戦争、日米戦争、ベトナム戦争はいずれも「情緒」に基づいて行われた戦争と言えなくもないのである。
「潜在的には、アメリカ、ロシア、中国の3カ国が「神聖同盟」を結び、残りの国々が二次的な役割を担っていく。」というのが今後の見通しであり、それがトランプによって実現されるとすれば、ロシアがトランプの当選に手を貸したのも頷けます。自由や人権といった西欧的な価値が失われたとき、世界の秩序はどうなるのか、日本は道に迷わないか少し心配してしまいますね。
各コラムやインタビューでロシアのことを痛烈批判しつつも、「米ロ中の新たな世界秩序が構築される」と予測するファーガソン氏。好き嫌いはともかく、同氏なりに現実を見据えての回答なのかもしれません。
プーチン氏がしたたかに軍事、外交面で存在感を高め、EUがますます弱体化するのは容易に予想できる。しかし「米ソ中の神聖同盟」になるとは思えない。トランプ氏の取り巻きの中にはタカ派の軍事、外交専門家がいるし、中、ソとの対立も激しくなる可能性さえもある。NATOや日米同盟を破棄してまで中ソにおもねることもしないだろう。これから10年の間に中国で内部紛争から政治・経済不安が大きく広がり経済成長がさらに鈍化したり、ロシアでもプーチンの失脚やさらなる経済の停滞などが続くと、国際政治や世界の経済関係はもっと複雑なものになるだろう。ロシアは経済が大きく発展しない限りは軍事力だけで世界を大きく動かすことはできないだろう。ドイツや英、仏でさえも軍事力や経済力は維持されると思う。10年後にはインド、インドネシアやそのほかのアジアの国々も影響力を倍増し無視出来ない存在になっていると思う。ファーガソンの単純な図式には簡単に乗れない気がする。
アメリカの大統領選挙をロシアが戦略的にどうとらえていたのか、的確にとらえた記事。ロシアと親密すぎるマイケル・フリン氏が補佐官となるのもロシアのシナリオどおりなのかもしれない、
大統領選での勝者はプーチン。プーチンがこのまま、日本からうまく経済協力を引き出せれば、プーチンの思惑通り。

特集:プーチンの野望
https://newspicks.com/news/1836106/
この連載について
下馬評を覆しての「トランプ圧勝」。トランプ大統領の誕生は、世界の大きなターニングポイントになる。トランプ後の世界はどんな世界になるのか。経済・日米関係、米中関係、米ロ関係などの切り口から将来を展望する。