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ポピュリズムによるグローバル化(自由貿易)が後退する可能性はあるが、第三次世界大戦は起こらないという。それはトランプがファシストではなくポピュリストだからだと。でも、もともと20世紀後半からは核のパワーバランスが効いて世界規模の対戦は起きにくくなっているという構造的要因の方が大きいので、誰が大統領であろうと大戦は起きないのではないか。

ただし、トランプ氏が米国は世界の警察官ではないと言うのは米国の実力を直視した現実的な発言であり、ビジネスマンらしく戦力・戦闘地域の「選択と集中」は起きる気がする。その時に東アジアのパワーバランスがどうなるかは日本にとっては重大な問題でしょう。

なお、貿易戦争が起きるかと言うと、もちろん「行き過ぎた自由貿易」にはストップがかかるだろうが、資本主義の申し子のようなトランプ氏は、そんなに馬鹿ではないと思っています。二国間FTAなどは整斉と進むし、NAFTA見直しも穏やかなものになると予想します。
基本的にそんなに異論はありません。

ですが、現時点での組閣工作を見ていると、コアの支持者という「アウトサイダー」と、共和党主流派のバランスを取ろうという努力は見えるものの、軍事・外交に関しては今ひとつ「一流半の人材」や「オバマの陰画としての強硬主義」が前面に出ていて危なっかしい感じがありますね。

勿論「第三次世界大戦」というのはオーバーですが、この政権が本当に最善手を打ち続ける事ができるのかは心配です。

後は、通商戦争の問題ですが、70年代から80年代の日米貿易摩擦とは違って、米国経済全体としては自由貿易にメリットがあること、雇用の敵は新興国ではなくテクノロジーだということから、深刻な対立にはならないという見方も可能です。ですが、トランプを当選させた票の中にある「怨念」は無視できないので、何か「スケープゴート」が必要という政治的な問題は厳然として存在します。そこは要注意ですね。

いずれにしても、この続きのインタビュー内容に期待したいと思います。
【国際】初回から色々なトピックに話が及んでいて興味深い。

①世論調査
Brexit、トランプ大統領誕生の背景にあるのはある種の「ブラッドリー効果」が起きているというのが私の認識。世論調査の際に、そもそも回答をしない人、回答をしても嘘をつく人が多数含まれることとなると世論調査は有効なものではなくなる。また、投票日の1週間前以降に態度を決めるとなると、そもそも世論調査ではカバーしきれなくなる。

②ファシズム
ファーガソンに限らず多くの人は「ファシズム」について定義を行なった上で「ファシズム」について語ってはいないので、トランプが「ファシストだ」という主張も、「ファシストでない」という主張も意味をなさないと考える。ただ、かつてピーター・ドラッカーはファシズムについて「否定こそが綱領」と述べているが、その文脈で考えるならばトランプをファシストと位置づけることにはある程度の説得力がある。

個人的にはファーガソンの考え方に近くて、トランプはファシストというよりもポピュリストであると認識している。特に「ポピュリズムは時に、法律を変える力を持つ」という点については、以下のような指摘を先日行なっている。

「民主主義の根底には当然人間の情緒がともなうけれども、それが剥き出しの形にならないように抑制する機能を持っているのが法の支配や人権の尊重というものであると思う。ところがポピュリズムの政治においては情緒の方がより機能する、あるいは情緒のみが機能するようになり、法の支配や人権の尊重が歪められる」。

③移民の国
ファーガソンは「アメリカは移民の国ではない」と主張しているが、この認識は誤りだと考える。今回の大統領選で鍵を握ったのは、オハイオやペンシルヴァニアといった東欧系の白人が多い「ラストベルト」とラティーノの多いフロリダである。現在、そして将来のアメリカの人口においてラティーノや黒人といったかつてのマイノリティがマジョリティになることはほぼ確実であり、その文脈で考えるのであればアメリカは依然として移民の国である。
本日より歴史学者、ニーアル・ファーガソン氏のインタビューを掲載します。
トランプ現象の本質を読み解くために、100年単位で歴史を往復し、新しい世界秩序にも言及するなど、非常にスケールの大きい話が展開されました。
選挙戦の経緯と結果を見るにつけ、確かにトランプには人々の「変革に対する漠然とした期待感」に訴える力を持っているように思えます。
その意味で、電光石火の「期待値コントロール」で大恐慌を終わらせたフランクリン・ルーズベルトの姿に重ねる見方(=片岡プロも関心を示されてる最終回タイトル)は分かりやすいです。

ただし、両者の経済政策としては、財政拡大による公共投資と雇用拡大が共通する一方で、ルーズベルトが行った金本位制停止(金融緩和)や預金保護をトランプが行う必然性はありません。
そうした中で、トランプが21世紀のルーズベルトと呼ばれるためには、選挙戦で叫んだ「保護貿易主義」を朝令暮改で翻意して、ファーガソンが懸念する「貿易戦争」をうまく回避できるかどうかにかかってくる気がします(ルーズベルトは保護貿易を終わらせた)。

さすがに大国間の総力戦としての第三次世界大戦は懸念しませんが、「テロリズムとの戦争」の時代に時計の針は進んでいますので、イスラム系移民への排斥などの公約を拙速に進めてほしくないなと思います。
(片岡プロ、冷泉プロ、安東プロ、斎藤さん、Furuyamaさん他皆さんのコメントが大変に勉強になりました、これぞNPクオリティ!)
政治家に貼られるレッテルの中で「ファシスト」というのは最も攻撃的かつ侮蔑的なもの、と聞いたことがあります。

アメリカ大統領選挙期間中、ヒトラーやイタリアのムッソリーニになぞらえて、トランプ氏を「ファシスト」呼ばわりする発言がアメリカだけではなく日本でも目立ちましたが、「ファシスト」というのは、そもそも国民の人権を弾圧し、強権的な政治を行う全体主義者、好戦主義者というイメージである、と知らなくて言葉を使っているように見えました。
そもそも、トランプがファシストで第3次世界大戦を引き起こすなどという議論の前提自体が相当エクストリームなんですが、リベラルエリートの中ではそれが通説なのでしょうか。
そらそうだ
ポール・ケネディといい、エマニュエル・トッドといい、ジャック・アタリといい、今回のニーアル・ファーガソンといい、欧州の知識人は、歴史を武器にして、今と未来を読み解くのがうまい。日本でも高坂正堯さんは、欧州的な知識人の香りのする論者でした。高坂さんのような人が出てくれば、日本の論壇も盛り上がりはずです。
ポピュリズムと軍国主義は全然別の話というのはその通りだと思います。単純化した見方だとは認識していますが、第一次世界大戦前後は軍国主義が国を豊かにするものとして多くの国で捉えられていたと考えています。特に日本はそうですよね。
その後、一定の成果と犠牲の両方を払った国は協調路線へ、多くの犠牲を払ったドイツとほぼ犠牲を払わずに成果を収めた日本はさらなる軍国主義に走っていったものと考えています。当時と今では、軍国主義に対する見返りも人々の考え方も、全然違うはずです。
この連載について
下馬評を覆しての「トランプ圧勝」。トランプ大統領の誕生は、世界の大きなターニングポイントになる。トランプ後の世界はどんな世界になるのか。経済・日米関係、米中関係、米ロ関係などの切り口から将来を展望する。