フィデル・カストロ――波乱に満ち、光と影が交差したキューバ革命指導者の生涯
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キューバ革命で興奮するのはカストロがゲバラら82人の同志とともにグランマ号に乗ってキューバへ上陸、革命を成功させたことだ。たった80人余で。幕末の歴史を変えた高杉晋作の功山寺挙兵も総勢80人余。志ある80人が集まれば歴史は変えられる。司馬遼太郎は小説『世に棲む日々』の中で「歴史は天才の出現によって旋回するとすれば、この場合の晋作はまさにそうであった。かれの両眼だけが、未来の風景を見ていた」と書いた。ただ、これらの英雄的成功が、世界に多くの過激派をつくりだしたとも言えるのだか。
カストロの生涯は社会主義の歴史。ここまで評価の分かれた歴史上の人物はなかなかいません。ご冥福をお祈り致します。
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カストロは支持者たちから、アメリカその他世界中の政治的大国に立ち向かい社会主義者の理想のために戦った英雄としてもてはやされたが、批評家たちからは、国民に対して数え切れぬほどの人権侵害を犯し、キューバ経済を崩壊させ、100万人以上のキューバ人を難民にした無慈悲の独裁者として見られた。