【現場レポ】シリコンバレーの「裏面」、世界最大の電脳街を歩く

2016/11/24
2016年11月上旬、急成長に沸いている「紅いシリコンバレー」こと中国・深圳(シンセン、広東省)の中心部に、NewsPicks編集部は足を踏み入れた。
目的は、たったひとつ。日本の秋葉原の5倍、10倍の大きさだと言われる、世界最大の電脳街「華強北路」(ホアチャンベイロー、以下ホアチャン)の勢いを、この目で確かめるためだ。
アップル、サムスン、ファーウェイ、小米──。
今や世界で約20億人が使うようになった、手のひらサイズの小型コンピュータが、スマートフォンだ。この巨大産業をハードウェア面で支えてきたのがこの中国・深圳であることは、すでに連載で紹介したとおりだ。
さらに珠江デルタと呼ばれる、中国南部の都市(香港、広州市、深圳市、東莞市、珠海市)などで生産されたハイテク機器や無数の電子部品が、大小の電器店や問屋街に流れ込み、そこに国内外から毎日50万人以上が集まってくる。
ホアチャンには、売り場面積1万平方メートル以上の超大型電器店だけで、10棟以上もそびえ立っている。 Photo by Takashi Kawabata
そうしたハードウェアの世界的な集積地にある、大きな「ショールーム」こそ、このホアチャンという電脳街なのだ。広さは南北に走る約1キロメートルのメインストリートを中心にして、約1.5平方キロメートルに店が集中している。