【3分読解】中国の「パクリの都」が、未来都市に化けた30年

2016/11/23
「中国での研究開発を加速させていく」
2016年10月12日、米アップルのティム・クックCEOの姿が中国の深圳市にあった。共産党幹部と会談し、その際に、アップルの新たな研究開発(R&D)の拠点をここに設置すると明かした。
なぜ、深圳なのか。
「アップルが今後もイノベーティブな製品を創り出す上で、深圳の持つハードウェアの先端技術が必要になるほか、深圳の人材の技術水準が世界をリードする位置にあること」
この会合で、アップルの担当者はこう理由を語ったという。
もちろん、この他、最大市場である中国との関係強化が大きな理由であることは間違いない。しかし今や、アップルだけでなく、マイクロソフト、インテル、オラクル、サムスンなど名立たるグローバル企業が、この深圳に研究開発拠点を置く。
まさに「紅いシリコンバレー」とも言える技術の集積地となっているのだが、そもそも深圳はどのようにして、ここまでの発展を遂げてきたのか。
その歴史のエッセンスを、深圳で活躍してきた企業とともに紹介したい。