(Bloomberg) -- 米フェイスブックは18日、最大60億ドル(約6700億円)相当の自社株買いを実施すると発表した。新たな成長分野への多額の投資による成果が待たれる中、株主の不満を和らげることが狙いで、同社による自社株の購入は初めて。

当局への届け出によると、フェイスブックの自社株買いはクラスA普通株が対象。2017年1-3月(第1四半期)に始める。同社が保有する現金・市場性証券は260億ドル。事業拡大に向けた投資の上積みを計画しながら、その一部を自社株買いに充てる。

発表を受け、フェイスブックの株価は時間外取引で1%上昇した。デジタル広告のブームでフェイスブックやアルファベット傘下のグーグルは多額の現金を抱え込んでおり、投資家はこうした資金が有効に使われていないと不満をもらすことが多い。

自社株買いの活用で株主の不満を抑えようとする米ハイテク企業は増えている。ブルームバーグがまとめたデータによると、現金・市場性証券の保有ランキングで上位10社のうち、自社株買いを行っていないのはフェイスブックだけだった。アルファベットは15年10月に初の自社株買いを発表。アップルは12年に開始している。

原題:Facebook to Buy Back Shares for the First Time (2)(抜粋)

--取材協力: Ian King 翻訳記事に関するエディターへの問い合わせ先: 青木 勝 maoki6@bloomberg.net, 記事に関する記者への問い合わせ先: サンフランシスコ Sarah Frier sfrier1@bloomberg.net, 記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jillian Ward jward56@bloomberg.net, Alistair Barr, Andrew Pollack

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