【徐友漁】中国の改革派学者は言う。「希望は消えた。何を言ってもムダ」
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一昨日まで4日程、北京を訪れていました。「2016教育科技大会(Global Education Technology)」という、中国最大の教育カンファレンスに参加するためです。
そこで私が個人的に感じたことは、中国国内におけるテクノロジー×教育の先進性でした。
現に、中国は米国と並ぶAI研究大国。論文の引用数だけを見れば、米国のそれを超えています。
2013年に習近平氏が、教育にテクノロジーを導入していくと発言。以降、K12という小中高対象の事業や外国語学習者を対象とする事業がが雨後の筍のように登場し、子どもたちにとってより良い学びを追求しているように見えました。
もちろん、お金儲けだけを考えて事業展開している会社もあるでしょうが、それはそのレッドオーシャンでは淘汰されていくでしょう。
カンファレンスの中では、北京大学、清華大学という中国における大学の両雄とされる教授もプレゼンをしていました。
興味深かったのは、北京大学の教授がこのように言っていたことです。
「近い将来、子どもたちには、"あなたは大学に通わなくてもいいよ、ただオンラインで学習すればいい"と言う日がくるかもしれない。」
日本で言えば、東京大学の教授が大学の存在価値について述べているということになります。
また、清華大学の教授は「あの」Googleで仕事を得るには、どうしたら良いのか?どのような人が入社しているのか?という説明をしていました。
中国国内では、Googleは翻訳機能しか使えません。VPNを使えば他のサービスも利用出来ますが、通常はFacebookもLINEも使えません。
また、親は教育に投資をすることで何を子どもに求めているかと言えば、そのようなトップ校に究極入って欲しいということです。経済的に余裕のある家庭では、日本や欧米の大学への入学を希望していると聞きます。
そのような中で、上記の発言を考えると、教育を通じた「希望」の体現化は、一部で存在しているかもしれないと個人的には考えています。なかなか読めない中国国内の世論統制の話。本当に中共体制維持のためというよりも、権力闘争に使われている感がありありとしてます。
ちなみに、中国国内でも「中国共産党が抗日勝利した」と謳い上げると、ネット民から「共産党は日本と戦ってないだろう」というツッコミが入るので、最近では、「中国人民が勝利した」という表現に務めている、と聞いています。その辺りは時代とともにアジャストしているということなんでしょうね。