ニコン「自前」執着が裏目 半導体装置の合理化発表
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ステッパを開発した吉田庄一郎さんをはじめとして、これまで、この30年間、歴代のトップとも議論し、熊谷工場にも延べ5回は見学し、多くのアナリストとも議論し、ASMLにもそんなに多くないが話を聞き、ユーザーの半導体メーカー(サムスンも含め)の意見も聞いた結果だが、
私は、この分析は違和感がある。
SPE業界の中で、ここまでシェアを落としたのはニコンのみ。
そして、SPEの中で、市場台数が1/10(価格が10倍)は、露光機だけ。ここに、理由があると思う、経営重心®だが。
つまり、露光機でなく、露光システム、になった。
通常のモノ作りでなく、SI的な人月管理、オープンイノベーションで、広く提携が必要、プロジェクトマネジメントが必要。
中馬さんの論文は読んだし参考なるが、擦り合せ、モジュールの理論では、説明がつかない。擦り合せは日本が強いから、負けないはずだった。
その後の論文で、修正されているが、スッキリしない。
なお、アナリストの分析では、ニーズ取り込み不可、契約の失敗などある。
多くの例で、学者とアナリスト、企業側が、業界を超えて論じればいいが、それがない。学者は学者で自己満足、アナリストも同様。ニコンの社内でも、失敗について、十分にコンセンサスが無かったように思った。
このコンセンサスの差についても、分析したが、面白い。理工学では、原因が分かれることはない。
経済学、経営学は、それは収束しないのも面白い。
それはそれでいいが。1993年と現在を比べて凋落した最大原因をオープンイノベーションとするのはさすがに無理。最大原因は、潜在を含む顧客リストが一変したからでしょう。お客さんと同じ言語を使うこと。それが商売の出発点。簡単に言えばニコンは英語が下手だった。
——なぜ国内半導体メーカーは海外市場を開拓しなかったのでしょう。日本国内の市場規模がそこそこ大きいからですか。
それも1つにはあるでしょうが,突き詰めて考えると言葉の問題です。英語力が足りないんですよ。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060113/112348/一つの見方として興味深い。実際のところは多くの要因があると思うし、個人的にはよく分からないのだが、モジュール化(非自前主義)を進める中で、精密機械の精度というのはそんなに簡単に担保できるのか、担保するためにはどういった仕組みが必要なのかというのは気になる。
文学少女さんが載せてくださっている中馬先生の論文の露光装置と工作機械の比較に倣うと、工作機械においてサプライヤーからNC装置やボールねじといった多くの基幹部品を調達しつつも、やはり組立精度が加工精度につながる部分があり、そこの組み合わせは何らかの「職人芸」的なものがあると思っている。それ以上の精度が求められる露光装置において、モジュールを組み合わせることだけで本当に担保できるのだろうか?
なお、ASMLの「分業主義」の一方で、下記でPickしたように基幹部品のレンズの製造者であるZeissの子会社に大規模に出資している。その変化も、自前・分業やEUVでの技術変化と合わせて、気になるところ。
https://newspicks.com/news/1872898?ref=user_100438