フェイスブック売上高が予想上回る、モバイル広告好調
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北米のDAUが15%しかないのに対してアジアを中心とする非欧米(APAC+その他) が63%と2/3近くを占めます。
モバイル経由のDAUが93%、売上も84%がモバイルです。
つまりFBのユーザのほとんどはアジア・アフリカを中心とした新興国で、スマホで見ているという事です。
これはなぜかというと、圧倒的に人口のあるインド12.5億人、アセアン6億人をはじめとした新興国において通信キャリアと組んだり自前Wifiを敷いたりして無料データ通信を提供している事が大きいと推察されます。
一方で、ARPU(ユーザ当たり売上)は北米$18に対して、APACは$1.9とまだ10分の1程度です。
これは収益的にはまだ欧米がけん引していると言えますが、逆に新興国のARPU伸びしろ分だけ、同社の利益成長余力はまだ巨大であるともいえます。
以上の分析はあらゆる国の、あらゆるコンシューマ・インターネットサービスに演繹的に応用可能です。つまり巨大化して勝ち残っていくサービスはARPUの高い先進国で稼ぎつつ、母数が巨大なアジアを中心とした新興国でユーザ数を取りに行って中期でARPUが追いつくのを待つという戦略です。
なお現預金26B(約2.6兆円)は金融機関を除く日本の会社と比べるとトヨタの3.9兆円に次ぐに2位です。
税引き後利益2.4B(約2500億円)もまた同じくトヨタに次ぐ2位です。
しかし時価総額はFBがトヨタの1.9倍あります。ひとえに成長性評価によりPERが倍以上違うからです。もちろんこれにはARPUは低いがユーザ母数と将来伸びしろが巨大な新興国プレミアムも加味されているはずです。
ちなみにトヨタの企業年齢は79歳、フェイスブックは12歳です。売上、利益共にアナリスト予想を上回り、ユーザー数、毎日利用するユーザー数、さらにはモバイルからのユーザー数も全て予想を上回る素晴らしい内容。ただ、カンファレンスの中でCFOが広告量の調整と、人件費/開発費の増加で次の四半期で利益の伸びが鈍化すると示した事で、株価は時間外で7%以上も下落している。
フェイスブックは、以前にも10代の利用者が減少しているとカンファレンスで明かして、大きく売り込まれたけど、結果大した影響はなかったという事があったからそれほど心配ないかもしれないけど