【AI映画家】AIはクリエイターの仕事を奪うのか？

2016/11/2

AI（人工知能）が作成した脚本で、短編SF映画「Sunspring」を発表した映画監督オスカー・シャープと、テクノロジー研究者ロス・グッドウィンへのインタビュー。後編ではAIが今後映画制作に与える影響などについて、聴いた。

前編

【直撃取材】AIで映画を作った男たち（前編）

AIを通じた感じる人間性

──こうした映画を作ったことで、今後、映画制作の世界において、AIが人間に取って代わるという心配は起きていますか？

シャープ　僕らが目指しているのは、AIが人間を「Replace（取って代わる）」するのではなくて、人間の能力を「Augment（拡張する）」することです。

なので、機械と一緒に働くための手段を色々開発していきたいと思っています。

グッドウィン　原始的なものであれ、現代のテクノロジーであれ、人間はこれまで、科学技術と離れて暮らして来たことはありませんよね。

コメント

注目のコメント

• 森川 潤

  NewsPicks NY支局長

  ・2016年11月02日

  インタビュー後編です。「世界中の宗教の経典をAIに読み取らせて、ロボット神を作る」というアイデアには、かなりガツンとやられました。
• 佐藤 沙弥

  ベンジャミン(AI)が脚本を書いた映画を観て泣いた人の感動の理由として、ベンジャミンが読み取った過去の数々の作品の脚本家とのゲシュタルト的なつながりを感じたからではないかという考察。もしそうだとすれば、過去の膨大な情報のインプットから学ぶAIにしかできない感動の生み出し方です。
  
  やっていることは過去資料の読み込みという無機質なことなのに、人間が生み出してきた感動の集積を読み込ませれは新しい感動を生み出せる可能性があるとは、本当に素敵なことだと思います。他方、その集積に立脚してクリエイティブに新しい感動を生み出すことは、やはり人間しかできないことだとも思います。
• 中村 伊知哉

  iU（情報経営イノベーション専門職大学） 学長

  ・2016年11月02日

  人間に取って代わるのではなく、人間の能力を拡張するAI。当面はその方向で進む。心配せず、開発・利用しよう。知財本部でのAI論議も、いかに開発・利用を進めるかの方向になります。
  さらに進化して、クリエイターの仕事を奪うほどのAIが生まれれば、それは楽しいこと。その時、クリエイティブな人は、また別のクリエイティビティを発揮していますよ。