「安穏」に危機感。大分の伝統企業、設立50年後の変革ストーリー
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今回登場してもらったOECは、10年ほど前に大分の本社を訪れて取材したことがあります。
IT業界では、NECや富士通、日立、そしてIBMといった大手でもその地方では勝てないローカルジャイアントと言われる地場のシステム開発会社が各都道府県に必ずといっていいほど1社はいます。OECは大分県を代表するそのローカルジャイアント。
ローカルジャイアントは、ビジネスの浮き沈みが激しい民間だけでなく、定期的なリプレース需要が期待できる地元の行政、公共機関向けのビジネスをがっちり抑えているからビジネスは安定的でわりと保守的になりがち。なので、今回のイベントでOECの名前を聞いた時は、同じ会社に思えませんでした。
コンサバなイメージを持っていた自分を恥じながら、イメージを覆され、こうした伝統ある地方企業がチャレンジしている姿に、どこか嬉しさも感じました。ハッカソンは一部のスタートアップのものだけではないことにも。企業の循環(ガゼル企業がしっかりと生まれて繁栄すること)は経済が回るためには必要ですが、日本は大企業病に陥っている巨象が多過ぎるのが事実。
加えてガゼルやユニコーンとなるスタートアップが生まれにくいのが日本。
文化や教育など様々な問題があると思いますが、日本のビジネスの循環を良くするためには、アメリカ型のスタートアップモデルではうまくいかない気がしています。
優秀な人材はまだまだ大企業や安定した企業に多いです。故に、開発手法や文化を変え、自らを破壊しまるでスタートアップのように突破していくことができるポテンシャルを持っているのも事実。
大きく舵を切ったのは伝統ある会社。私は直接肌で感じました、『風は西から吹いている』と。大分県のOEC様。自治体担当のときにお世話になったことがあります。今回のハッカソンでの最優秀賞受賞。びっくりです。手堅いビジネスを展開されているイメージですが、こんなイノベーティブな面があったとは。いい意味で期待を裏切られました。でも、なるべくしてこうなったのでしょうね。素晴らしいです。