【熱弁1万字】鈴木宗男「プーチン、ロシア、北方領土」
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鈴木宗男さんへの佐々木編集長インタビュー。佐々木から「誰の話を聞きたいか。この人の見方を読者に届けたいと思う人は誰か」と聞かれ、私が即答したのが鈴木宗男さんと世耕大臣。期待通りに編集長から深い話を聞き出してもらえたと思っています。
鈴木さんは日本の国会議員で長期的にロシアを見てきた政治家であり、とてつもない勉強家。私が外務省に勤務していた時代でも、「段ボール数箱分の資料を全て読んで、外務官僚を質問攻めにするのが鈴木さんだ」と言われていました。
今回の連載はNewsPicksが鈴木さんや森元総理への支持・不支持を示すことが目的ではありません。私は日ロ関係を理解するためには、中核にいた鈴木議員の証言を読者に届ける必要があると考えました。政治家の発言はその政治的意図も含めて解釈する必要があります。このインタビューは「資料」としての性格があると思います。
本日で特集「プーチンの野望」は完結となります。残りの週末の時間を活用して、じっくりとお読みいただけると幸いです。
■バックナンバー
予告(無料)「最強の独裁者、プーチンの野望」
https://newspicks.com/news/1836106
第1回「プーチン、語る(上)」
https://newspicks.com/news/1831523
第2回「プーチン、語る(下)」
https://newspicks.com/news/1831544
第3回【インフォグラフィック】貧困からの逆襲。プーチンの下克上人生
https://newspicks.com/news/1836599
第4回スライドストーリーでみる「ロシアのすべて」
https://newspicks.com/news/1836327
第5回ゆるい経済大国。ロシアの実態と、日本企業のチャンス
https://newspicks.com/news/1836329
第6回ロシア最強のITスタートアップをつくったオタクCEO
https://newspicks.com/news/1836331
第7回【熱弁1万字】鈴木宗男「プーチン、ロシア、北方領土」
https://newspicks.com/news/1836330
特別編【世耕・経産大臣】ロシアは日本企業のフロンティアだ
https://newspicks.com/news/1849278かつて疑惑のデパートなどとTVで放送され、収監までされた鈴木宗男さんの話だけに、怪訝に思った方もいるかもしれません。
しかし、このインタビューは是非読んでほしいと思います。
連載の最期を飾るにふさわしい、とても理にかなった、そして情熱のこもったものになっています。
鈴木宗男さんもいっていますが、そもそも日本政府の言う4島返還というのは最初から無理筋だったのです。
というのは、1951年10月に西村外務省条約局長は、サンフランシスコ平和条約によって日本が放棄した千島列島には、歯舞、色丹は含まれないが、国後、択捉が含まれると宣言してしまっているからです。
つまり元々返還を求める法的根拠が異なるものを、纏めて北方四島と称したことから、話がややこしくなった訳なんですね。
歯舞、色丹は元々北海道の一部だから日本には返還を求める正当な権利があります。だから日ソ共同宣言でも、ソ連からの引き渡しが謳われたのです。
ここまでは最初からOKなのです。
一方日本が放棄した国後、択捉については、現在国際法上無主の地であり、事実上占有しているロシアの権利をどこまで認めるか、という交渉になります。
だからまず正当な権利を確保した後、日本が放棄した地の正式な帰属を決めるのが、交渉の順序で、本来なら一歩一歩、地道に交渉を詰めていかなければならなかったのです。
ところが途中で日本は態度を翻し四島一括返還を主張、ソ連もまた態度を硬化させた。
この裏には冷戦を背景にした米国の影があったことは疑いありません。
そして森ープーチンの時代に、再び原則に立ち戻る機運が高まり、あと一歩というところまでいったものの、今度はメディアの圧力でこれも失敗した。
今回の日ロ交渉は、三度目の、そして最後のチャンスです。
このチャンスは逃してはならないと思います。
日ロ平和条約が締結されて、ようやく日本にとっての第二次世界大戦(大東亜戦争)は名実ともに終わりを迎えることができるのですから。このオッサン、いいこと言うなあ。まあ全て交渉の基本なんだけど、感情的な話になると基本を忘れるもんだ。
「日本は100点でロシア0点という外交はない。」
「歴史の事実も知らないで、日本にばかり都合のいい話をしてもそれは通りませんよ。」
「外交というのは、騒ぎ立てるものではないのです。運動ではないのです。外交は交渉です。責任ある政治とは、交渉において結果を出すということなのです。」