【若林秀樹】経営を計測する、それが「経営重心」だ
コメント
注目のコメント
筆者の若林です。長年の電機アナリストとしての模索、起業して社長としても苦労し、運用でポートフォリオで悪戦苦闘の経験から、理科大で講師をしているときに、深堀し、2012年にMOT学会で発表、2015年に、「経営重心」を出版しましたが、その後、ケースも増え、バージョンアップし、いわば経営重心2.0、3.0という段階になってきました。
この考え方は、いろいろ広く応用が可能であり、経営全体だけでなく、支店、病院、学校経営、いろいろ、参考になると思います。
商標登録しているのは、どこかの会社が、この経営重心という言葉を先に使って、私自身がビジネスや講演やコンサルをできなくなるのが困るからであり、皆さん、どうぞお使いください。あれこれいうつもりはありません。
このNPでも、ときどき、経営重心という考えをだしており、多くの方から特集をしてほしいとの声もあり、プロピッカー1年を記念?して、寄稿させて頂きます。
企業分析などのツールとしてご参考になれば幸いです、またご意見などもお待ちしております。
明日以降、図と具体的なケースが、一杯でてきます。
著書では、大手電機だけでしたが、いろいろ広げてます。
<追記>
皆様、Oka様ありがとうございます。
Amazonの書評にもあるように、電機だけでなく、メーカー系の社長や研究所長、コンサル系、ファンマネ、アナリスト(先輩、後輩)には、絶賛され、多くの企業向けに、これをベースのしたコンサルもやっています。
ただ、何度か、Amazonや都心の書店で、数週間、トップ(電子本、新書でベスト50以内、全体でもベスト500)となった後は、それほど伸びないのは、分かりにくいのでしょうか。電機の本やヘッジファンドの本(Amazonでベスト50以下)程ではないですね。
セルサイド時代は、トップアナというだけで、分かり難い話や手書きのプレゼンでも、皆さん聞いてくれましたが、今は立場も違うので、分かり易さに努力しないといけませんね。記事に図がないので、若林さんのHPから(下記リンク)。事業サイクルと、経営スピードがどれだけ一致するか、肌感覚としてとても重要に思っていたし、経営重心の考え方はその点でとても綺麗な整理ができると思っている。
世の中には色々なフレームワークがある。それは目的に応じてどれが一番いいかが変わるし、ある事象をある断面からみるとこう説明できるというもので、全部を説明できるものではないと思っている。経営重心もその一つ。
そのうえで、フレームワークがあるから、ゼロから考える時間が省略され、考え方含めて仮説を立てやすい。仮説の候補を出した上で、フレームワークで説明できない部分や、シンプルな断面とするために捨象されている部分を考えていく。
経営重心でいえば、これを動画的に捉えると基本的には企業の成長段階に応じて右上(時間軸が長く桁数が多いもの)にシフトしていくことが多いと思う。それは成長したゆえに蓄積がある。そのなかで同一の事業ドメインで左下から新規参入(プレイヤー・技術)がでてきたときにどう対応するか(イノベーションのジレンマのフレームワークの適用?)。もしくは、成長する中で右上シフトしていない企業があるとすれば、それは複数の時間軸・桁数(=複数の固有振動数)を管理できる経営体制の存在(重心に落とすと一つでも、バーベルポジションを上手く構築している)、もしくはそもそも産業特性として新陳代謝が多く右上に行ききれない臨界点の存在がある可能性があり、それをさらに深堀するために別の考え方をする。
総合電機については子会社上場が、成長する子会社の管理方法だったが、本体の弱体化や子会社事業のエイジング、そして親子上場のガバナンスに伴う問題がそれらの課題と併せて顕在化していったために、うまく機能しなくなったと自分は思っている。そのなかで本来は経営重心ごとに再編が進むのが理想的ではあるが、もとの競争関係やそれに伴う感情で、土俵際に追い詰められる(もしくは実は寄り切られている)まで残念ながら進まなかった。
http://bit.ly/2e0UPhi「経営重心」の本は読みましたが大変面白かったです
なんとなく理解していたことをスパッと定量化したというのは非常に価値があることと思います
数年前に大手電機メーカーさんと事業ポートフォリオのプロジェクトをした際にも、結論としては同じことを言いましたが、こうやって定量化できれば説得力が増しただろうな、というように感じます