この連載について
京都パーブルサンガ、福岡ソフトバンクホークスマーケティングなどでの勤務を経て、九州産業大学でスポーツマネジメントを専門とする福田拓哉准教授が世界、日本のスポーツ組織を活性化させるビジネスの取り組みについて深堀していく。
この連載の記事一覧
2部降格の大ピンチ。HSVが仕掛けたビジネスストーリー
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無名の個人が起こす、「スポーツ×地方創生」の新しい波
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Bリーグが発信、デジタル時代のスポーツビジネス新モデル
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プロ球団は地元に何をできるか。Dバックス、カラー変更の深意
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いわゆるボビー問題後、チームも動員も苦しんだ様子ですが、この2年は物凄い勢いで再び成長しています。
お話を伺って大変勉強になったことがたくさんありましたが、
紙幅(といってもネットですが)の関係で書ききれなかった事がいくつかありました。
例えば、
①TEAM26の顧客情報と10年間向き合い続けていること
②上記データの部署横断的活用を促す組織改編が近年行われていたこと
③組織改編の核が振興部の創設であり、これが事業本部に置かれていること
④振興部が事業本部内の組織横断プロジェクトの主担当であること
という4点です。
①は記事にも登場する原田さんがキーマンです。
仮説・実行・検証の各ポイントで必ずデータを活用し、全社的な戦略会議にもそれを落とし込んでいます。部長クラスがデータに明るいというのは大事なポイントですね。
②〜④を司る部署の責任者が記事に登場する高坂さんです。
そもそも通常はチームサイドに置かれることが多い「振興部」が事業本部に置かれる事によって、「地域貢献活動」と「事業」の融合が図られます。
「社会的に良い活動なんだから、売上や利益は二の次で良いよね」となりがちな活動に「それはダメ!両方を同時に目指すよ!!」という視点が加わるのが非常に重要だと思います。
この文化が組織改編によって社内に広まり、今では高坂さんがイベントに参加する選手にもデータを使ってその背景や狙いを説明するそうです。
(選手が納得して活動に参加するから「やらされている感」が無くなったと!)
こうした状況にスタジアムの指定管理権取得やチームの成績、スタジアム施設への投資が相まって今の状況となっている、というのが適切な解釈だと思います。
ファンクラブ重視という考え方には賛否あると思いますが、こうした市場環境での1つの方法としてお読みいただければと思います。
球団経営を見ても基本に忠実で、行政としても信頼をしています。瀬戸山さんの時代も様々な仕掛けをしていましたが、今の山室社長も積極的な仕掛けに取り組んでいて、それが成果として出ています。
どんな成績でも球場に足を運ぶ、揺るぎないファン層を獲得するため、子ども達・地域に密着していくことはホームタウンとしても最も望ましい取り組みと考えます。
さて、CSでは下剋上再現なるでしょうか。
「手を打つべきポイント」ですね。
こういう取り組みがもっと増えると良いですね。
教育庁との取り組みも興味深いところですが、今頃って感じもありますね。ダメになってから色々と着手する。典型的なパターンですね。ところで、何度か書いてきていると思いますが、マーケティングとチーム作りをリンクさせているチームはないのでしょうか?
物をくれるから球場に行くというのは、限界があるように思います。
強いチーム、観たい選手、スリリングなゲーム。こんなものがプロ野球だと思いますが、、、
チーム作りは、未だ旧体制、旧指導のように受けて取れます。
マーケティングとチーム作りがリンクして名門チームを作るところを早く観たいところですね。
①有料会員継続のためのインセンティブ付与
インセンティブ付与は、どこまでコストをかけるかが難しいですが、ユニフォームの無料配布数を2倍にする、ファン感謝デーの拡大などの思い切りの良さが成功のポイントだと思います。
②小学生へのリーチと体験価値向上のための行政連携プロジェクト
千葉県教育委員会をチャネルとして選定している点と、協賛企業にCSRの機会をつくり巻き込んでいる点がセンスを感じます。
そうすればあとは、オンライン上のECなど、オンラインでの決済と、オフラインイベントなどオフラインの決済で分けて考えてLTVの改善を行うこともできるような気がします。