パナソニックは7次サプライヤーまで管理できるのか。RoHS規制の脅威再び
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電機メーカーの対応が慌ただしくなるにつれ「サイレントチェンジ」への警戒も強まっている。サプライヤーによっていつの間にか材料が変えられ、事故を引き起こすのがサイレントチェンジだ。海外生産が進んだ状況でのRoHS改正が、サイレントチェンジを誘発する危険がある。
特に「サプライヤーを変えた時」に注意が必要。新規サプライヤーは求められる品質を満たそうとフタル酸エステルを混ぜるかもしれない。代替材料が高価だとコストダウンを目的にフタル酸エステルや他の材料を使う可能性もある。
“あうんの呼吸”であった内容も仕様書にしっかりと書き、サプライヤーや生産委託先に伝えることを求める必要が出てくる。規制物質なら使用禁止と明確に書くが、問題がなければ「汎用材料を使用するように」とあいまいな記述になりやすい。1次サプライヤーには理解してもらえるが3次、4次に意図が伝わるとは限らない。
物質名のほかに「変更があれば連絡すること」と記入させること。国内と海外では価値観が違う。仕様書を末端のサプライヤーまでそこまで伝えられるか。受入側でIQC(受入検査)をするのか、サプライヤーでのOQC(出荷検査)だけに留めるのか?という議論。
パナソニックが実際にケーブル類でIQCを実施して測定してみた、というのは感心するが、環境は勿論、コストへの影響もある。
サイレントチェンジ(日本だとダマ転、ダマ変、などと呼ばれる)は勿論、受入側からするとリスク視される問題だが、受入側が要求している内容がコストと環境のバランスがきちんととれているのか?という点についてはよーく考えて欲しいところではある。こうした話の大半のしわ寄せはサプライヤー側に来るので。たとえば、変更しなくてはならないのに変更後の材料のコストは高く、そのコストアップは認めない、とかサプライヤーに言い募っていたりするケースなど…。
またそもそも論だがRoHS対応にもコストがかかる。特に外部機関での測定データを求めるケースなどでは非常に高額な測定費用がかかる。パナソニックが測定装置を購入するのはサプライヤーにも同じことを強いてる以上はある意味では当然と言える。それこそBOMで整理して、すぐにサプライヤを特定出来るように、システム強化するべきかと。インダストリー4.0の根本的な考え方はここではないでしょうか。だからドイツは国を挙げて規制しようとしている。
弊社は計測器ベンダなので、検査が増えて欲しい気持ちはありますが、しなくて良いことを増やす意味はないと考えます(ここは個人的な意見)。それ以前に、全製品で検査するのは非現実的です。
水平分業でも垂直統合でも、モジュール化は進みます。トレーサビリティの高さはエンドの信頼向上にも繋がるし、いい製品を作る1次サプライヤーの知名度も上がりやすくなり、良いことづくめと思います。
部品管理の難しさもありますが、エンドが望めば、対応するのが資本主義でしょう。
追記: あまりに読みにくかったので、修正。したと思ったら出来てなかった汗
再度修正しましたm(_ _)m