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個々人が、ヘルステックなどを利用して健康維持・増進を図ることは間違いなく良いことだと思います。しかし、社会全体で見ると、生活習慣病予防が、医療・介護費を減少させるという明確なエビデンスはないと言われています。

ハイクオリティ、(個人負担という意味で)ローコスト、フリーアクセスである日本の医療を維持できるようにもっと豊かな国になれれば一番良いのだと思います。それが不可能であるなら「不必要」、「過剰」という部分を洗い出し、削減するわけですが、それにあたるのが「高齢者医療」と「医師・病院の怠慢」だと安易に偏重した民意を形成すると、安心した未来社会を作れないのではないかと不安に思います。医療費削減問題は、冷静で、多角的視点が求められるものだと思います。
75歳以上の後期高齢者の医療費は、現役世代の約5倍だそうです。

必要な治療であればやむを得ないのですが、本人負担が少ないことにつけこんで医療機関が過剰診療しているとしたら完全なモラルハザードです。

先般、後期高齢者らしき人たちが雑談をしていました。
「たくさん湿布出してくれるから、もったいないけど貼ってるよ」
「俺も薬がたくさんあるから飲んでるよ」
「飲み薬の中には胃薬が入っているので、飲み過ぎると胃を過保護にしちゃうらしいぜ」

みなさん、病院とは縁がなさそうな血色のいい元気そうな人たちでした(笑)
この記事でいう高額なC型肝炎治療薬とは、画期的とも言える新薬ゾバルディとハーボニーの事です。
従来のインターフェロン治療と比べ、副作用もなく、錠剤で簡単な上に12週間の著効率は95-100%
つまりほぼ確実に完治できるという夢の新薬なのです。

ソバルディは昨年3月、ハーボニーは8月に認可を受け、保険適用が始まりました。

しかし問題はその値段です。
ゾバルディが一錠6万1799円、ハーボニーが一錠8万171円もします。
仮にC型肝炎患者200万人のうち、50万人がこの新薬を使ったとすると、健康保険負担は2兆円を超えると推定されます。

同様に今論議を呼んでいる夢の新薬の一つに肺ガンの特効薬オプシーボがあります。
年3500万円もかかる非常に高額な薬ですが、自己負担は負担は僅か月8万円。
認可されれば、仮に肺がん患者13万人のうち5万人が使用したとして、これだけで年1兆7000億円を超える負担増になると言われているのです。

この様に素晴らしい医学の発展の一方、それを使用しない大多数の人にとっては、どんどん負担が増えるという二律背反の状態になっているのが、今の健康保険制度なのです。

このままいけば、ほぼ確実に健康保険制度は破綻します。
私たちはどこかで人間の命と国民負担を秤にかけなければいけなくなることでしょうね。
将来的にはマイナンバーで銀行口座まで把握して、裕福なシニアに応分の負担をしてもらうことになりそうですね。
高額医療費の例として、肺ガンの特効薬を使うと3,500万円掛かりますが、個人負担は5%。そうすると、国の負担は約3,300万円。日本の肺ガン患者数は13万人と言われていますので、仮にその1割の方がこの薬を使ったとすると、国の負担額は約4,300億円。「医療は進歩している」というけど、これでは日本の医療制度はいずれ破綻しますよ。

「高齢者は高額医療を受けるな」と言いたいのではなく、我々1人1人が真剣に考えないといけない話だと思います。
2014年度から2015年度にかけて、調剤費は前年度比9.4%の0.68兆円増加となっており、過去5年間で伸び幅が最大となっています。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000136498.pdf
医療費の巨額さが報道に上ると、どう持続可能な医療制度にするかという観点から様々なことが言われる。私も前職で長年考えてきたが、簡単な図式で考えない方がいいような気がする。

よくある議論の構造は、
①アウトプット=無駄遣いをなくすべきという説。それには「高齢者が無闇に病院に行き、薬を飲みすぎ」というありがちなイメージで需要側の問題を指摘する見方と、「医師が不必要な検査や薬を出しすぎ」「終末期に手をかけすぎ」という医療不信からの供給側の問題を指摘する見方と、「予防に力を入れれば医療費が減るはず」という分かりやすいイメージの見方。。
②インプット=負担を高めるべきという説。それには「消費税を予定どおり上げて、自己負担比率も上げるべき」という財政的な見方。

政治的には患者の行動を制限したり、負担を上げたりするのは、茨の道なので、保険料や自己負担をじりじり上げるという手法が歴史的に取られてきた。最近は、病院の役割や機能の分担の仕方を明確にして、同じような役割の医療機関が重なって重複や無駄が生じないように、という方向に力が入ってきている。また、科学的根拠は確立されていないのだが、「予防は医療費削減につながるかも」というムーブメントも拡がっている。

結論からいうと、どれも必要だし、どれか一つの原因にフォーカスし過ぎるのは良くない。
さらに議論を深めるべきは、「かかりつけ医」の機能をしっかり確立して、日ごろの生活習慣や、大病院にかかる前の軽症はそこで見てもらうようにするという方向性。そして、医療の質をデータで「見える化」して切磋琢磨していくという方向性。さらには、都道府県や地域ごとに診療報酬という公定価格の設定の権限をもっと譲って地域ごとに医療資源の最適化と経営をしてもらうという方向性ではないだろうか。

いずれにしても、インパクト(効果)とフィージビリティ(政治的・科学的)の双方をマトリックスにして、できる手をすべて打っていくことだ。
生活習慣病予防の前に予防できる重病の予防やりましょー。
県ごとに対策を立てるべき。
人口構成、医療体制、健康状況、健康意識、受診行動、住民の生活習慣、医療機関側の診療パターンなどが違うので、医療費は県ごとに違います。一緒にすると対策を立てられません。まずは県ごとに対策を立てるべきです。

例えば、1人当たりの医療費(入院、外来、歯科を含む)の1位は島根で46万円、47位は沖縄県で28万円です。ちなみに東京は29万円で45位、大阪は33万円で28位です。県ごとにみることで、不要な治療を減らし、1人当たりの医療費を減らす余地がありそうです。

医療のあり方を問う。
高齢化が進んでいる地域の一人当たりの医療費が高いわけではありません。青森県は31万円で38位です。医療のあり方の問題です。高齢化と医療の高度化は不可避です。医療者が必要だと言えば、医療費を削ることは難しいでしょう。医師会や歯科医師会、そして医療機関の経営者のあり方が問われています。

不要な医療を抑制するインセンティブをつくる。
今のところ、医療機関は医療費を抑えるメリットがなく、収益が減るデメリットがあるだけです。前年度より不要な医療を減らし、医療費を減らした県や医療機関には補助金を出すなどして、インセンティブをつけ、総額を抑える政策が必要でしょう。

【参考】医療費の地域差分析 厚生労働省
www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/database/iryomap/index.html
本当は医療技術の進歩で、医者にかかる人が減ってほしいところ。医療技術の進歩で、医療費が上がるという構造はなんとも。