【3分解説】アップル、人工知能で苦戦　原因は秘密主義と成功体験にあり

2016/9/11

かつてスティーブ・ジョブズが創業し、ハイテク産業の聖地であるシリコンバレーの代表企業となっているアップル。2017年には、まるで宇宙船のようなドーナツ型の新社屋が完成する予定で、そこは多くの人にとって憧れの職場になるに違いない。

しかし、知の最前線からみると、すこし風景は変わって見えるようだ。

今回は、2016年10月に日本版のサービスが始まる、米国トップのテクノロジー誌「MITテクノロジーレビュー」より、アップルについて一風変わったコラム記事を紹介する。

コメント

注目のコメント

• T. Riki

  製造業 Marketing Manager

  ・2016年09月12日

  苦戦…というよりはいつまでも使い勝手の悪いSiriをどうするのか？というところですよね。発表されたことはないけどSiriってどれくらい使われてるのかな？AppleならどれくらいのユーザーがSiriを使ってるかのデータはきちんと把握してるだろうけども。
  Siriはいまや後発のAmazon echoと比べても見劣り感がするし、echo単体で製品が大ヒットしてる点もechoの方がイノベーティブと言える。逆にApple TVをハードウェアとして持っていたのにそういう発想の製品を出せてないところもAppleの行き詰まり感を表してるようには感じる。
  
  たとえば、Amazon echoは部屋の中でAlexaと呼びかけるとそれに反応して音楽をかけたりするわけですが、iPhoneのSiriの場合はいちいちホームボタンを押して話しかけなくてはいけない。結構、このワンアクションの差はユーザビリティとしては大きくて、Appleはそういうことにこだわる会社だと思ってただけにね…
• 矢野 和男

  (株)ハピネスプラネット 代表取締役CEO (株)日立製作所 フェロー

  ・2016年09月11日

  これだけの数字を出しているのに、苦戦といっても、ピンときませんね。
  人工知能はビジネスで数字を出して価値になります。受けをねらった無人島攻撃（クイズ回答や囲碁）は、ブランド戦略としては位置づけられますが、それ自体は、利益を生み出しません。
  　ＡＩがビジネスという大陸でどんな価値をどれだけ出すのか、まだ未知数です。なかなか具体的に儲かったという話も聞きません。学会での活動は、正直いって、ビジネスとは関係ありません。現実の顧客の課題を解決することには無関心で、自分たちで勝手に創った問題を自分で解いて喜んでいることがほとんどです（若手をモチベートするという役割はありますが、それだけでは貢献が小さすぎるでしょう）。
  　このＡＩブームは、２年もしないうちに必ず失望に変わります。その時に、真贋（本物とにせもの）が明らかになるでしょう。本物を追求したいものです。
• 若林 秀樹

  東京理科大学　大学院経営学研究科技術経営(MOT)専攻 教授

  ・2016年09月11日

  アップルは、任天堂と近い疑似垂直統合だが、本当に、オープンイノベーションではない。
  インテルのように、ロードマップを提示して、この指とまれ主義にしないと、ＡＩなどではダメだろう。