東京を襲う「大地震」というゴジラに、絶対してはいけないこと

2016/9/9
※この記事は映画「シン・ゴジラ」の内容に関する描写を、一部含んでいます
「相模トラフに潜伏中となると、早期発見は困難です」 「次いつどこから現れるかわからんということか…」
映画「シン・ゴジラ」では、こういうやりとりが描かれる。ゴジラの行方についての統合幕僚長の報告に対し、総理大臣が不安そうな表情を浮かべるのだ。
ここで、ゴジラの潜伏先に「相模トラフ」というキーワードが出てきたのは、制作陣による「現実」への暗喩(メタファー)なのかもしれない。
というのも、関東近郊の海底にある沈み込み帯の「相模トラフ」こそ、今後発生が予想される「首都直下地震」の震源地となりうる想定地の1つだからだ。
この先、首都直下地震という名の“ゴジラ”はほぼ確実にやってくるーー。
映画では、ゴジラの行動パターンについて、官僚たちが必死に分析を続けた。現実の世界でも、首都直下地震が次にいつ起きるかという確率を、政府の地震本部(地震調査研究推進本部)がはじき出している。
その数字が、「この先30年以内に70%」だ。
これは、どのようにして導かれたものなのか。地震予知の研究の賜物なのか。