【3分読解】シン・ゴジラで学ぶ、日本の権力中枢「官邸」

2016/9/8
※この記事は映画「シン・ゴジラ」の内容に関する描写を含んでいます
映画「シン・ゴジラ」は、ゴジラを描いた怪獣映画であると同時に、ゴジラに対峙する日本政府で中枢を担う人々の「会議」がひたすら描かれている政治映画でもある。
その会議の舞台となるのは、権力の中枢「首相官邸」だ。
映画では、総理を中心に、閣僚や与党の政治家、官僚たちが官邸に集まり、あれやこれやと政治判断を下すに至るまでの民主主義の煩雑なプロセスが、ある種のコミカルさをもって描かれている。
また各省庁の官僚たちも、官邸2階に集められ、主人公の官房副長官(政務)である矢口蘭童の下で、ゴジラから日本を守るためのプランを泊まり込みで練り続ける。
「現実VS虚構」というテーマの下で、虚構を成立させるために、「現実」にとことんこだわったというだけあって、その政府の意思決定のプロセスは官邸スタッフも「リアリティが事細かく描写されている」というほどのもの。
とはいえ、専門用語も多く、テンポも速い映画だけに、誰が政治家で誰が官僚なのか、それぞれの役割は何なのか、すぐには分からないかもしれない。
では、実際には、日本の権力中枢である「官邸」は、どのように機能しているのか。シン・ゴジラを通して、現在の官邸スタッフの姿を、学んでみよう。それは、ひいては映画自体をより深く理解することにつながるかもしれない。