フィリピン出稼ぎ立国は変わるのか 好景気の実力
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カントリーリポート・フィリピン編の第2回は、フィリピン経済の特徴を解説し、経済の歴史をふり返りました。他の新興アジアと比べて、ユニークであり、特徴的な構造になっています。出稼ぎ送金とサービス業がキーワード。これからの課題は、さらなる外資の呼び込みと雇用と貧困対策。
扉の写真は香港のセントラル駅周辺で週末に撮影したフィリピン人家政婦の人たち。雇い主も週末は家族水入らずで過ごすため、つかの間のお休みとなります。同郷の者同士が楽しく過ごせるつかの間の時間。他の場所ではカラオケやダンスで楽しんでいる人たちもいました。
また、フィリピンの基本データはグラフで昨日公開のフォトスライドにもまとめあるので、そちらもご参照下さい。
https://newspicks.com/news/1747447
明日公開の第3回は「過激」発言をするドゥテルテ大統領の真意を探るなど、政治について解説します。新興国の経済やビジネスを理解するには、政治理解が必須です。政治リーダーシップで大きく変わるためです。
当初、第3回は日本とフィリピンの関係を中心と考えていましたが、経済の話を書いているうちに、政治との密接さをあらためて認識し、その流れで明日は政治を解説した方がよいと考えました。日比関係は明後日公開の第4回となります。
*バックナンバー
予告編「フィリピンはアジアの病人を脱することができるのか」
https://newspicks.com/news/1747269
第1回「【フォトスライド】現地写真とグラフでみるフィリピン」
https://newspicks.com/news/1747447出稼ぎでGDPの1割を稼ぐ、第二次産業をすっとばして第三次産業が発達、というのはなかなかすごい話。
そういえば東映アニメーションの外注先もフィリピン。最近ゲームやアニメのアウトソーシング受託強化という報道もありました。(http://www.nikkei.com/article/DGXLZO03558580T10C16A6FFE000/)
ただ、記事にもあるように第三次産業は付加価値は高いが規模や波及効果では第二次産業に劣る。それも通常は、第二次産業発達で消費者の生活水準が向上した結果、消費者や国内産業に対するサービスを主体とするものが、需要を海外依存となると不安定要素の一つとなりそうです。フィリピン経済の歩みが政権ごとの評価と共に、クリスプにまとめられていて素晴らしい。確かにマニラのスラムは強烈なイメージ。経済成長が加速して、マカティやグローバルシティには高級コンドが続々と建設されているけど、そこから車で別の都心エリアであるオルティガスに抜けようとすると、すぐにスラムに出くわす。とてつもない貧富の差がすぐ近くに同居していて、フィリピンの可能性と危うさの両方を体感できる。