ソニーのトラウマ。なぜベータ・VHS戦争に負けた?
「今」の日本企業が抱える問題点とは何か。日本と世界の境目がなくなる中で、政府、企業、個人はどのような方向性を打ち出すべきか。そして、第4次産業革命と呼ばれるテクノロジーの変化は、世界と日本をどう変え始めているのか。
「2015年の焦燥」をテーマに、出井伸之氏と堀江貴文氏が語り合う。
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そうかジョブズがアップルに戻ってきたときにマイクロソフトがかなり投資したんだけど、もう知らない世代の方が多かったりするのだなあ。。あとネットワークウォークマンってネーミングはあまり良くなかったと今でも私は思います。
ソニーはカセットテープの規格を決める時、わざわざ当時のLPが全て入るように40分や45分ではなく、46分という規格を採用しました。
CDの規格は74分ですが、60分や70分でないのは、クラッシックの演奏が一曲丸々入る(ベートベンの第9を基準にしたと言われています)為だったそうです。
昔のソニーはそこまでユーザー目線でモノを作っていたという証でしょうね。
しかしビデオは60分というキリのいい数字でリリースしました(ベータⅠ規格)
これがソニーがユーザー目線を忘れ、技術者の視点でモノを作ろうとした転換点だったと思います。
これでは視聴者が映画を録画しようとしてもβでは収録しきれません。
あるいは60分番組でも、ちょっと野球などで放送時間が変更になっただけで、収まらなくなります。
だからユーザが120分が標準だったVHSに流れたのは当たり前だったのです。
HDDのウォークマンが発売された時、ソニーファンだった私も初期の製品を購入しました。
当時普及していたmp3がそのまま転送できたiPodに対して、ソニーの製品はATRACというDRMでがんじがらめにされたファイルのみ、おまけにソニックステージというとてつもなく使い勝手の悪いアプリの使用を強制される仕様で、強い失望を感じたのを覚えています。
ソニーが敗れたのはコンテンツを持っていなかったからではありません。
モノづくりの会社が、使う人の立場に立ったモノづくりを忘れた時、ソニーはビデオ戦争に敗れ、そして音楽戦争にも敗れたのだと思います。
ビジネススクールで聞いた有名な話として、 iPodが発売された時、ソニーの幹部の1人の方が
「音質はうちの方がまだ上だ。まだ脅威にならない」
と仰っていた、という話があります。AVメーカーとして音や画像の質に強いこだわりを持つソニーならではのエピソードかもしれませんが、その時既に音質対決の構図にはなく、「モノ対システム」になっていたことをあのソニーの幹部すら気付いていなかったことを世に明らかにした事例と映ったようです。
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