ポケモンGOはASEANで新エンタメ化、ビジネスに波及するか
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注目のコメント
ASEAN諸国でもポケモンGOは大人気です。そのよ様子をまとめました。ただでさえ、歩きスマホが常態化している国が多いですが、さらにうろうろ感が出ています。
いくつかコメントを頂いているので、この場で補足します。
・スマホのスペック
案外と古めのモデルのスマホを使ってポケモンGOをしている方もいました。また、Androidスマホであれば、1万円台のモデルでもそこそこの速度のCPUとROMを積んでいるので、さほど問題はないようです。所得水準の割には良いスマホを持っている人が多いです。
・マレーシアのイスラームとポケモンGO
マレーシアでもポケモンGOは流行っています。イスラーム教徒も例外ではなく、楽しんでプレーしています。日本語の報道では、マレーシアで禁止令のような、誤解を与えるものが散見されました。
一部のファトワ委員会（直轄区等）がポケモンGOは教義に反するという趣旨のファトワ（口頭または文章による解釈のこと）を出しました。しかし、他州や国家ファトワ委員会は、そうしたファトワを出していません。イスラーム系政党が地方政府を掌握し、イスラーム刑法の導入の動きがあるクランタン州ですら、州職員に庁舎内でのプレーを禁じたものの、はっきりと「これはファトワでは無い」と言っており、庁舎外やプライベートでのプレーを禁止していません。
連邦直轄区ファトワ委員会が出した「ファトワ」は行政手続きとして不完全です。下記のマレーシアの最大英字紙The Starがその問題点を指摘。この記事は、ファトワの「効力」について知る良記事です。
http://goo.gl/L8LPsT
上記のThe Starの記事にもありますが、イスラーム世界の論理として、ファトワが出たからと言って、絶対に従う必要はありません。イスラーム教は中央主権的な権威がありませんので、いくら世界的に有名なイスラーム法学者が何か言ったからといって、それに従う必然性もありません。もちろん、一部のイスラーム教徒は、ポケモンGOは教義に反するという考え方を持っている人もいます。個々のイスラーム教徒が自らの判断で決めることです。
ニュースでは、ポケモンGOにかぎらず、一部だけが切り出されます。E・サイードが70年代に書いた「イスラム報道」から相変わらずの状況です。マニラでもポケモンGOに夢中になっている人が多いとのこと。そこで、本記事を執筆した川端さんから聞いた現在のフィリピンの興味深いお話を１つ。
・6％成長の国で人口が1億人。平均年齢は23.2歳。消費マーケットとしては凄く魅力
・フィリピンの人の、消費意欲はすごい。
・その理由は、海外で出稼ぎ者の送金です。GDPの10％に相当する金額が送金されています。
フィリピンは日本人の想像以上に大家族で、そのうちの1人が支えているというのが珍しくないんです。
・出稼ぎの半分強はアメリカです。
・海外で働く女性はメイド、看護師。男性は建設現場で働く場合が多い。
・最近は、高給取りも多くて、投資銀行や法律家、看護師といっても部長級になる人も。
・2010年からつい最近までのアキノジュニア政権で安定して、中間層が増えました。
・フィリピンの豆知識としては、これまで何度も経済のテイクオフをしかけて失敗したので、「アジアの病人」と呼ばれています。その病人が2010年かあのアキノ（ジュニア）政権でずいぶん良くなった。でも、まだそれは表面上で、今のドゥテルテ政権が不満を高めた中間層が求める安全でより平等な競争社会を作り出せるかどうか、それにかかっていて、上手くいけば、ついに「退院」するという感じです。アキノがスマートな名医だとすれば、ドゥテルテは破天荒な手術をして治療する外科医のようなものです。
・フィリピンは国民の30％が大卒です。
・一家で大卒が出るかどうか、というのが、まずは貧困から抜け出すブレイクスルーです。
そうすれば、それなりの仕事について稼ぎ手になる。そうすると、兄弟や親戚も大学にいくお金が出来る。そこから這い上がれるかどうか。
・ラーメンブームは去り、今は日本のトンカツがブーム。
などなど。川端さんの知識が面白かったので、シェアさせて頂きました。個人的に気になるのは、スマホスペック。自分はiPhone 5sだが、ほかのアプリを使った後に戻ると、もう一度Nianticのロゴが出るロード画面になることがそこそこある。国によって違うだろうが、ベトナムだとiPhone 4を使っている人も結構いたりする。Facebookでも通信環境・スペックに応じたライト版提供しているが、ポケモンGOの重さはどうなんだろう？
