米フォード、「完全自動運転車」を21年に商用化へ 開発加速を計画
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フィールズCEOは、Fordを自動車製造会社から、総合トランスポーテーション・サービス会社に進化させる戦略転換をぶち上げている。
記事によれば、Level 3自動化の商品計画は現時点で無いとする。一方、2021年からいきなりlevel 4(運転手不要の「完全自動運転車」)をライドシェア会社へ提供する。「フリート型」ビジネスに集中する考えだ。
2021年は欧州勢が掲げるターゲットを意識したものだろう。様々な法的整備が必要な個人向けlevel 4は、少なくとも2025年までは実施する考えはないと記されている。
フォードの自動運転技術やAI関連への投資金額レベルは、トヨタやGMと比較して依然小規模にとどまる。ここから、どの様な挽回策を打ち出すのか目が離せない。日本語のヘッドラインだけみるとミスリードしますね。原文では中西さんが書かれているように、商業目的の無人タクシーがライドシェア企業に提供されると理解できますが、そのまま公道を走れるとは思えないので、限定空間で実施するつもりかもしれません。乗用車の場合、レベル3以上は安全基準がないために日米欧の政府間で協議される予定です。日本もロボットタクシーに関しては安倍首相はやっちゃえ派すが、現実的に緊急停止を誰がどのように行うか課題山積。IT系はやっちゃえ派の急先鋒ですが、安全を確保するのは容易ではないと思います。GMのメアリー・バーラCEOはテスラ車の事故以降、「RevolutionではなくEvolutionでいく」と慎重な姿勢を示しました。フォードはヘンリー・フォードが夢みていたような移動の自由を安価に提供できる企業になろうとしているようす。
事業者向け限定とは言え、運転手不要の「完全自動運転車両」を、時間を切って供給すると宣言したことは、競合他社の目にはは脅威と映るでしょうし、エンドユーザーからは意欲的と捉えられますね。
良くも悪くも積極的で自信家だったマツダ時代のマーク・フィールズさんを知るものとしては、「新境地にいち早く挑戦する」姿勢を明確にすることで、フォードのブランドイメージを上げ、社内のモチベーションを向上させることを狙っていると見えます。実現可能性がどの程度あるのかは、もう少し時間をみないと何とも判断できません。