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ユーロとこれに伴う財政ルールは、結局のところ緊縮財政を強いるという点からインフレにはそれなりに対応できても、デフレには全く対応不能という構造的欠陥があると言わざるをえないですね。ユーロを立て直すのであれば、最適通貨圏理論から乖離するギリシャをはじめとした国をユーロから離脱させる、また残ったユーロ採用国は財政主権を委譲するなりして統一的な財政政策を可能にし、現況のようなデフレが懸念される状況下でECBによる金融政策と政策協調することができるようにする、といった措置が必要でしょう。ただ、これが現実に可能なのかというと極めて難しいかと。そう考えると遅かれ早かれユーロは維持できなくなる可能性が高いのではないかと思います。
政治制度も経済状況も異なる国が統一通貨を持つのはムチャですよねー。

経済的に苦しい国の通貨が安くなって輸出が増加するという為替変動の恩恵を受けられないのが最大の難点だと思います。

ギリシャとドイツが同じ通貨価値というのは・・・どう考えても無理が出ます。
そもそも、金融だけ一緒で財政が別々であることに無理がありますね。共通通貨で経済力がある国が恩恵を受ける一方で、経済力がない国が割を食って経済格差が拡大するのに財政規律を縛られているわけですから。経済力がある国が財政で支えてあげないと、経済力がない国は元も子もありません。
「ユーロを生かすための改革に必要なものは何か?」と問われたスティグリッツの回答(記事より抜粋)は、

「預金保険を備えた銀行同盟に、ユーロ債のようなもの。インフレだけでなく、雇用問題にも目配りする欧州中銀(ECB)。格差に対処する課税政策。そして各国政府の財政赤字の上限撤廃だ。」

基本的に同意ですが、特に問題なのは、1つの通貨に対して複数の金利が存在することだと思います。
「国家」に代表される、対外的にほぼ絶対的な信用を有する存在をsovereignと呼んでいます。日本語では主権国家とか統治者と訳されることが多いようです。金融の世界では国家やこれに準ずる組織が発行する債券をsovereign物と称しています。
では、EUはsovereignなのか。答えはnoでしょう。なぜなら統治の基本中の基本要素である財政を共有していないからです。
金融統合をしているようでも、sovereignの金融=財政がバラバラでは、全体としてのEUはsovereignではないし、ユーロはある意味で虚構の通貨にならざるを得ない運命にありました。
平時は通貨として機能しても、緊急時には機能が格段に落ちてしまうのです。
この問題はギリシャ危機で顕在化しましたが、Brexitはさらに根本的な課題を提起しています。
結局、マルク・ユーロ、仏フラン・ユーロ、ドラクマ・ユーロ等が併存していることになりはしないか。真のユーロ危機でしょう。
他方、国際化の掛け声のみ勇ましく、実態が追い付いて行かない中国人民元のハードカレンシー化は大きく遅れそうです。
G0の時代に、通貨は実は、ドル、円、マルク、ポンド、フランの併存世界に戻るのでしょうか。
ギリシャもEU離脱となれば、真のユーロ圏解体の過程が始まる、との予測。最新号の「文藝春秋」でもエマニュエル・トッドが、英国のEU離脱を必然だと説いています。EU、ユーロという壮大な実験は、失敗に終わるのでしょうか。
EUと同じく関税同盟であるメルコスール(ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ベネズエラ、(ボリビア))も統合の過程でEUの状況を見ながら方針を修正しています。共通通貨についての議論も2000年前後には一部ありましたが、やはり財政が別々であれば無理だろうとのことで立ち消えになりました。
この連載について
英国のEU離脱(ブレグジット)は世界史的な出来事だ。経済のみならず、政治、外交、社会など、あらゆる意味で歴史のターニングポイントとなる可能性がある。ブレグジットはなぜ起きたのか、これから英国と欧州と世界はどうなるのか。ブレグジットのもたらす破壊的な影響を精査する。