【厚切りジェイソン】機械に交渉は無理、喋る、聞く、書く全部やれ

2016/8/8

機械翻訳は文脈を理解できない  

機械翻訳は、ある一定のレベルまでは期待できるんですよ。
すでに技術的なマニュアルや、特許や役所の申請などフォーマット、部分的な短文や、旅行用の簡単な会話の翻訳には対応しているといっていいのです。
でも文と文の組み合わせとなると、まだまだ不自然な訳になってしまいます。
ましてや、ビジネスの交渉や会話などにおける日本語—英語の通訳は無理。日本語は、直接的な表現ではないですから。
僕は僕の会社の社長が外国人と商談をするとき通訳をすることがよくあるのですが、先方が言ったこと、あるいはうちの社長が言ったことを直訳すると、うまくいかない場合が多いのです。
たとえば、日本語の微妙なニュアンスです。よく日本人は「○月△日までに納品出来ますか?」などと聞かれると「それは、ちょっと難しいですね」なんて表現をしますよね。
でも、それをそのまま言うと、相手がアメリカ人の場合、「苦労するが、出来る」と解釈し、「じゃあ、頑張ってください」となる(笑)。だから、間に立つ僕は「無理です」と訳すのです。
また、日本人はよく「よろしく」という言葉を使いますよね。でも一口によろしくと言っても、「奥さんによろしく」のよろしくは「please say hello」に近いですが、「この件をどうぞ、よろしく」のよろしくは「それを推進してください」だとか「プッシュしてください」という意味に近いよね。