【戦略ストーリー対談】営業利益10億円事業を100個作る戦略
2016/07/26, NewsPicks編集部
「稼ぐ力のその中身」〜日本駐車場開発編〜最終回
【戦略ストーリー対談】営業利益10億円事業を100個作る戦略
2016/7/26
*目次
Vol.1:地味だから儲かる?駐車場ビジネスのパイオニア
Vol.2:商売の極意は、勝てるポジションで勝負する
Vol.3:稼働率は100%超、駐車場の“三毛作”
Vol.4:営業利益10億円事業を100個作る戦略
日本スキー場開発は上場
楠木:日本駐車場開発のもうひとつの興味深い点が、「10億円の営業利益を出す事業を100個つくる」という目標です。
100人の子会社社長を育て、合わせて利益は1000億円になるという壮大な構想です。現在、駐車場以外にも複数事業がありますが、すでに日本スキー場開発は上場している。この事業の収益構造はどうなっていますか。
巽:収入内訳としてはリフトの売上が7割。レストランが2割。残りがお土産などの物販です。原価は人件費、固定資産税、減価償却費ですべてです。装置産業なので粗利が7割弱。雪がよく降ると利益が10億円になり、降らないと1億円になります。
楠木:雪が降らなくても利益が1億円出る。降れば降るほど儲かる(笑)。このビジネスは、駐車場とまったく違うように見えますが、根底の理屈はかなり似ています。
スキー場は8カ所買収されています。日本スキー場開発が運営すると、営業利益が伸びるそうですが、それはなぜですか?
newspicks.com
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コメント
注目のコメント
10億円の事業を100個作る。イヤイヤ、そこじゃないでしょう。資産をアンダーバリューで買い取るところですよね。
稼げる力の分しか資産価値を認めない、じゃなければ買わない、というところがキモの戦略ですね。これを100個なら儲かりますが、そうすると論点は100個も見つかるか?になります。そこはどう解決するんだろう。ー話を聞けば聞くほど、頭で稼ぐとは、まさに巽さんのことだと感じました。10億円の利益が出る会社が100個あると、1000億円の利益。ほとんど儲かってない数兆円の会社が1社あるよりも、きっちり10億円の利益が出る会社の層が厚くなった方がよっぽどいい。成熟した経済下では、とくにそうですね。
成熟した日本では、伝統的大企業でとくにそうなのですが、規模の負経済が働いている。これは大問題ですね。金融など一部の産業を別にすれば、大企業ほど利益率が低い。