トヨタ、ウーバーに出資。サービス業への転換なるか
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本日は番外編です。
今年5月にトヨタがウーバーと協業を検討、出資も行うとの発表は世間を騒がせました(http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/12153200/)。
ウーバーの創業者カラニックについては過去のNPのウーバー特集に詳しい(「『裏切られ、負け続けた男』Uber創業者、起死回生のリベンジ」https://newspicks.com/news/865668)ので譲るとして、ここでは提携の背景や影響度について、NYタイムズのマイク・アイザック記者らの分析をお送りします。ライドシェアの今後は、ウーバーのような世界どこでも同じユニバーサルインターフェイスを持ったサービスと、マレーシア発で東南アジアを席巻しているグラブやエジプトのCAREEMのようなローカル産サービスの争いという段階に入っています。
グローバル勢vsローカル勢、かつ、タクシーといった既存サービスという三つ巴の構造ができています。ライドシェアアプリは既存タクシーに対する不満から生まれてきた背景がありますが(グラブなどローカル勢は特にそう)、ローカルタクシーが良いインドネシアの依然としてブルーバード社がとても強い。
そうしたなかで、トヨタがウーバーというグローバル勢を選択したという点は興味深い点です。
シェアリングエコノミーにおけるグローバルvsローカルvs既存サービスという構図については、本記事とあわせて下記記事もご参照ください。
「シェアリングサービスが日常化するアジア」
https://newspicks.com/news/1508247
「Uberを迎え撃つローカル勢Grabの強み」
https://newspicks.com/news/1517105
「Uber vs. Grab、使い倒してわかった強みと弱み」
https://newspicks.com/news/1518265
追記:重要なことを一点。ウーバーは国によって、自己所有の場合もあれば、リースの場合もあります。ここも車を作り、売る側からするとポイントかも。グラブは全部調べられてませんが、今のところ自己所有の運転手ばかりです(シンガポール、マレーシア、ベトナム、タイでの経験に限る)。トヨタを含めて、まだまだ「詰めが甘い」という印象。ライドシェアが現行自動車産業に与える影響について、各自動車OEM社内での「議論が甘い」。ライドシェア企業のポテンシャルは、自動車OEMが現在想定している「領域」ではないように思える。
「当面は、カニバリゼーションしない」という「安易な発想」はとっとと捨てるべき。
ここ数日、日系自動車業界関係者らと、コンフィデンシャルがらみ等で話すなかでも、
改めて、そう思った。