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MITでは毎年、新たなビジネスチャンスを創造しているという観点から「世界で最も優秀な企業トップ50」を発表している。第11位から第20位まで、各企業の特徴や選出理由を紹介しよう。
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第11位:ファースト・ソーラー

本社所在地 アリゾナ州テンピ
産業 エネルギー
公開・非公開 公開会社
時価総額 50億ドル

ファースト・ソーラー(First Solar)は、低コストの薄膜半導体技術を利用した太陽電池パネルの設計および製造を行っている。同社は太陽光発電所を建設し、電力会社に提供する電力事業も行っている。

同社が他の太陽電池企業と比べて異なるのは、利益を出しているという点だ。2015年の収入は36億ドル、利益は5億4600万ドルだった。

5億4600万ドル 2015年の収益。

第12位:エヌビディア

本社所在地 カリフォルニア州サンタクララ
産業 コンピューティングおよびコミュニケーション
公開・非公開 公開会社
時価総額 220億ドル

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多くの半導体メーカーが自律走行車市場への参入を目指している。エヌビディア(Nvidia)は、自律走行車用のソフトウェア開発キットが付属したプラットフォームを丸ごと販売することで他社との差別化を図っている。

このプラットフォームはAIを使って自動車に「360度の状況認識」を与える。エヌビディアによると、アウディやBMW、フォード、テスラなどを含む50社以上の自動車メーカー、サプライヤー、開発会社、研究所が同社のプラットフォームを使って開発を行っているという。

エヌビディアは同社のゲーム用グラフィックチップにおける強みを利用して、VR市場に参入しようとしている。昨年、ドローン向けのプラットフォーム(チップモジュールと開発キット)も発表した。

13億ドル 2016年第1四半期の売上高は前年の11億5000万ドルから13%増加し、13億ドルとなった。

第13位:セレクティス

本社所在地 ニューヨーク州ニューヨーク
産業 バイオテクノロジー
公開・非公開 公開会社
時価総額 10億ドル

セレクティス(Cellectis)は、白血病治療のために改変された免疫細胞を使った臨床試験を今年中に実施する予定だ。この免疫細胞の改変技術は「MITが選ぶ10の革新的技術2016」のひとつに取り上げられたもので、同社はその早期開発に取り掛かっている。

3億ドル 黒字化はしていないものの、同社は3億ドルのキャッシュを持っているため、2018年までは資金が潤沢にあると言える。

第14位:エンリティック

本社所在地 カリフォルニア州サンフランシスコ
産業 バイオテクノロジー
公開・非公開 非公開会社
時価総額 該当データなし。調達資金は1500万ドル。

エンリティック(Enlitic)は、X線画像診断を行うディープラーニング・ソフトウェアを開発している。同社のソフトウェアはオーストラリアで放射線専門医によって試験的に使用されている。このAIが医師の診療や治療法の選択をどれだけ助けるかを判断する手がかりとなるだろう。

同社の創業者であり機械学習の分野で有名なジェレミー・ハワードが退社したことは、同社にとって課題となるかもしれない。だが、新しい幹部は「アルゴリズムの用途は肺がんや骨折などの検出にすぐに拡大するだろう」と断言する。

50% エンリティックによれば、同社のAIは胸部のCT画像を専門家よりも50%高い精度で読むことができるという。

第15位:フェイスブック

本社所在地 カリフォルニア州メンローパーク
産業 インターネットおよびデジタルメディア
公開・非公開 公開会社
時価総額 3,450億ドル

フェイスブックは継続してモバイルアプリ広告の開発やモバイルアプリの改良を行っているが、同社で一番期待されている技術はオキュラス・リフトだろう。長い間待たされたが2016年3月、やっとVRヘッドセットが発売された。

599ドル オキュラス・リフトの価格。

第16位:スペースX

本社所在地 カリフォルニア州ホーソーン
産業 トランスポーテーション
公開・非公開 非公開会社
時価総額 120億ドル

宇宙旅行が庶民にとって手頃な価格だったならば、多くの宇宙旅行が行われ、多くの科学的な発見がなされ、新しいビジネスチャンスが生まれるだろう。

スペースX(SpaceX)は、ロケット打ち上げ後にロケットブースター(エンジン部分)を着陸させることによって、宇宙旅行の低コスト化への第一歩を見いだした。ロケットを回収することで再利用することができる。最終的には数週間に1回の頻度で宇宙船を打ち上げる予定だ。

4回 同社が海上の無人船へのロケット着陸を成功するまでに試みた回数。

第17位:トヨタ自動車

本社所在地 日本、豊田市
産業 トランスポーテーション
公開・非公開 公開会社
時価総額 1,520億ドル

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トヨタ自動車の人工知能(AI)研究開発拠点であるトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)は「移動性、AI、ロボット工学の未来」を研究するという。

その他の最近の未来を見据えた動きは、水素燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の一般向け販売だ。MIRAIの航行距離は300マイルで、水蒸気のみを排出する。トヨタは、低コストの水素ステーションのネットワーク作りに取りかかっているところだ。

ロボット工学第一人者 トヨタ・リサーチ・インスティテュートのギル・プラット最高経営責任者(CEO)はロボット工学の第一人者である。

第18位:エアウェア

本社所在地 カリフォルニア州サンフランシスコ
産業 コンピューティングおよびコミュニケーション
公開・非公開 非公開会社
時価総額 該当データなし。調達資金は7,000万ドル。

ドローン関連のスタートアップのなかでも大手のエアウェア(Airware)は、ベンチャーファンドから7,000万ドルを調達し、さらに成長しようとしている。同社はドローンの生産ではなく、あらゆるタイプのドローンに対応するOSを提供している。

リーダー エアウェアの創業者兼CEOは、商用ドローン向けの技術開発事業を支援する投資会社を運営している。

第19位:IDEテクノロジーズ

本社所在地 イスラエル、カディマ
産業 エネルギー
公開・非公開 非公開会社
時価総額 該当データなし。公開会社であるデレク・グループ(Delek Group)とイスラエル・ケミカル(Israel Chemical)が同一の出資比率を持つ。

IDEテクノロジーズ(IDE Technologies)の大規模淡水化プロセスに、多くの顧客から注目が集まっている。

同社は米国カリフォルニア州サンタバーバラで、それまで操業停止になっていた海水淡水化施設を再稼働させるプロジェクトを受注した。飲料水を作るために海水を脱塩する同社のプロセスは経済的で、今後の成長が見込まれる。

需要は確実にある。世界では7億人の人々が水不足の中で暮らしているという。この数字は今後2025年までに18億人へと拡大する予想だ。

26% 10月までにサンタバーバラの26%の水を作り出す予定だ。

第20位:騰訊控股

本社所在地 中国、深セン市
産業 インターネットおよびデジタルメディア
公開・非公開 公開会社
時価総額 1,930億ドル

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騰訊控股(Tencent)はポータルサイトや「WeChat」という中国最大のメッセンジャーアプリを提供するアジア最大のインターネット企業だ。同社は先ごろ、WeChatのビジネス版を発表し、企業向け市場に事業を拡大した。これによって経費報告や記録管理だけでなく、同僚間でのコミュニケーション(メッセージ、電話、eメール)に使うことができる。

収益のほとんどがオンラインゲームとスマートフォンゲームからくるため、同社は米グルー・モバイル(Glu Mobile)や米ポケット・ジェムズ(Pocket Gems)などのモバイルゲーム会社への投資を継続して行っている。同社はヒット作「リーグ・オブ・レジェンド」を開発したライアット・ゲームズ(Riot Games)も買収している(NP注:原文では産業が「トランスポーテーション」となっていたものを上記に変更している)。

78% 最大の収入源であるゲーム部門の収入は全体の78%にのぼる。

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MITが選ぶ「世界トップ企業50」ファナックが27位に登場

原文はこちら(英語)。

(原文筆者:MIT Technology Review、翻訳:山口桐子、写真:ollo、wellesenterprises、 gdmoonkiller/iStock)

This article was produced in conjuction with IBM.