クレディ・スイス「異端児」CEOが巻き起こす改革
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注目のコメント
記事を読むとトレーダーから強烈な反発がある事容易に想像できる。まぁ、でもスイス系の金融機関がトレーディングデスクを縮小して、PB業務を拡大するのは規制環境考えると自然な流れかな。
内容もすごいが、こういう人が何をモチベーションに働いているのか聞いてみたい
コートジボワール出身で、マッキンゼーに入り、国の大臣をやり、プルデンシャルのCEOまでやって、もう働かなくてもよかろうに、恨みを買いまくるような改革を進めている
単なる功名心的なことなのか、純粋にプロフェッショナルとしての使命なのか、逆に投資銀行の解体に正義を感じてるのか
いずれにしろここまで明確に陰日向をつけて会社の有り様を変えていこうというのは並大抵のことではないですね昔から起こっている戦い。古くはLehmanのピーターソン(後にPEのBlackstoneをシュワルツマンと創業)対グラックスマン(その後に破たん時のCEOであるファルドに続く流れ)や、記事にもあるMSでの戦いもある。
時代背景もこの動きにはあると思う。古くはウォール街はパートナー制で協議の投資銀行業務(アドバイザリー業務)が中心で、金銭的な資本ではなく、信用という意味での無形資本の勝負だった。そこがSalomon Brothersがトレーディングによってウォール街の雄となる中で上場も増え、トレーダーが金銭的資本をレバレッジと合わせて活用して稼ぐ時代となった。また欧州のマーチャントバンク・プライベートバンクもバルジブラケット化を志向し、米系投資銀行を買収していった。Credit Suisseに関しては、今は社名から消えたものの、First BostonやDLJを買収している。
そして金融危機を経て、特に米国では資本注入のために投資銀行が銀行化を余儀なくされ、世界的にも資本規制が強化された。経営トップとしては、どこに資本を活用するか、またその規制の中でいかに株主を満足させられるだけのリターンを出すかが重要となり、資本(ブック、リスクキャピタル)を大量に使うトレーディングは利益を出していても必ずしも好むべきものではなくなっている。
ただ、歴史的に対立が多く、時代背景も異なる中で、出身部門やどういった経歴の人が改革をしているのかが感情面で火に油を注いでいるのは、常だとも思う。