【最終回】ノーベル平和賞・カイラシュ 将来のビジネスは思いやりと知性が手をつなぐ
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注目のコメント
昨日OECD Forumでカイラシュさんとお話させて頂いたばかりですが、記事にもあるように児童労働問題の解決の取り組みは本当に理解が少ない、と。と言うのも当たり前ですが世界のジャイアントカンパニーはベトナムや中国の工場の奥底の実態を知らない、もしくは知りたくないわけで、カイラシュさんのように民間から声をあげて数十年かけてゆっくりと撲滅していくしかない。講演も拝聴しましたが、彼の目の前で子供が連れ去られたり、ビートアップされたりと想像を絶するリアリティが現場にはある。そんな中、虐待してる人たち含めすべての人間の背景を理解し、許すことができるカイラシュさんは人間的にも非常に素敵な方で、強いと思いました。未だに世界には約1億7000万人、子どもの実に9人に1人が児童労働をしている。そんな中カイラシュさんは今、今後20年かけて「1億人の子供達を救出する」新たなイニシアチブを立ち上げようとされています。自分も昨日最大限のサポートをすると約束し、数億円は任せてくれ、と話しました。我々がどれだけ恵まれてるのか、という事実は行動に移さないと到底理解できないのだと思いました。連載もありがとうございました!もっと多くの人にこの事実と活動を知ってほしい!
カイラシュ氏が来日したときのこの台詞が私の心に突き刺さっています。
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あなたは「たった一人の人間に何ができるのか?」と言うかもしれません。
私が子どもの頃に聞いたお話があります。森で恐ろしい火事がありました。森の王者であるライオンを含め、すべての動物たちは逃げ出しました。
その中で小さな鳥が火に向かって急いでいることにライオンは気づきました。ライオンは鳥に「何をしているんだ?」と聞きました。驚いたことに、鳥は「火を消しに行くのです」と答えました。
ライオンは笑って言いました「くちばしで運ぶ一滴の水で火を消せるわけがない」。鳥はきっぱりと言いました「でも私は私にできることをしているのです」。
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今できることをやらないで変えられる未来はないし、子どもたちが置かれている環境を直視して、他人事ではなく自分事にすることで確実に変えられるものがある。そんな希望を感じました。恥ずかしながら「貧困は暴力」という発想をしたことがありませんでしたが、この重い言葉を聞いて、CSRではなくCSAやCSV(Created shared value)が深く考えられ始めた理由がわかった気がしました。
連載ありがとうございました!