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【5/16イベントリポート】「NewsPicksの課題と可能性」を議論

2016/5/21

株式会社ニューズピックスは5月16日、「NewsPicksの課題と可能性」と題した公開イベントを開催。多数の応募から抽選によって選ばれた約60名が、議場で白熱した議論を目の当たりにしました。

登壇したのはニューズピックスから代表・梅田優祐、NewsPicks編集長・佐々木紀彦。ゲストに、ブロガー・山本一郎氏とレオス・キャピタルワークス社長・藤野英人氏を迎え、モデレーターは坂之上洋子氏が担当しました。

今回のイベントは、これまでNewsPicks(以下NP)のユーザーから寄せられた指摘に答えるとともに、今後のNPの方針や可能性について説明することが開催趣旨となっています。

NPのフリーライダー問題

坂之上:皆さんこんばんは。よろしくお願いします。坂之上洋子と申します。私は、昨日ノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティさんと対談してきたんですが、その時にかなり突っ込んで、まわりにビックリされたくらいなので、今日は皆さんに「突っ込まないだろう」と思われているかもしれませんが、いっぱい突っ込みたいと思います。

まずは、NPのどこが問題なのか、という点からはじめましょうか。山本さんは「フリーライドだろう」と指摘されています。

山本:山本でございます。どうぞよろしくお願いします。

いくつかお話の前提があるんですけれど、NPのサイト自体は良くできているんです。良くできている理由は明確です。経済に詳しい人たちが経済のニュースを引っ張ってきて、みんなでシェアして 自らの経験や知識に基づいて議論をしている。

そして、「詳しい人がいるんだから、意味のある話がされているだろう」ということで、どんどん人が集まってきて、屋台ができて、そこで全体の収益が上がっているモデルだと思うんです。いわゆるCGM(Consumer Generated Media)の基本が良くできているように感じます。

そのうえで、NPには経済について詳しい人たちが集まって話すための「具(=ニュース記事)」と、その具を「料理する人たち(=ピッカー)」、をどうするのかという、2つの問題があるわけです。

料理する人たちの問題で言うと、ピッカーの仕組みは分けられています。まず、運営に選ばれた、お金をもらって記事を拾い上げるプロピッカーがいます。これも良くできていて、「あいつ専門性があるから、少しカネを払えば、良いコメントをしてくれるだろう」という仕組みですね。その下に、運営からお金をもらえない大量の「野良ピッカー」と呼ばれる人たちがいる(会場笑)。
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坂之上:野良!? 野良ですか。

山本:そう。野良、野良。「いいからお前たちは黙って情報を出せ」とされている人たちですね。こういう人たちもコメントをする中で、「自分とは違った考えもあるな」「なるほどな」と思うことがあるので、満足して屋台であるNPにカネを払い、自らの情報を提供している仕組みなわけです。

ただ、ここで一番問題なのは、記事のタイトルだけ見て脊髄反射する人がいることです。そういう人たちが多く、元サイトの記事を読みに来ない。

たとえば五輪で揉めたニュースがあったとします。その場合、記事のタイトルだけを見ていろんな感想をお持ちになると思います。それはごく普通のことです。

ただし、媒体側は、給料を払った記者に取材をさせ、編集が記事をチェックして、無料ではない媒体運営費をかけて、記事をお客さまに提供している。つまり、お金をかけて記事をつくっているわけです。読みやすいように、タイトルに問題のエッセンスを詰め込むから、それを見れば何が起きたかは大体わかる仕組みになっています。

それなのに、タイトルだけNPに持って行かれて、サイトに張られたうえで、コメントだけされる。その結果、元サイトの記事が読まれず、つくり手に便益を生むことなくNP内部で完結しちゃっているわけですよ。これは本当に大丈夫なのかということが、最初の議論としてある。

「具のタイトルだけを見て反応する人!(山本氏、客席を見渡す)」……いない(会場笑)。すごいなあ、みんなちゃんとリンクを踏みに行くんだ。

今回、私が問題提起をした「フリーライダー論争」は昔からある話です。要は、NPがいいとか悪いとかではなくて、昔からこういうCGMメディアをやろうとすると、「2ちゃんねる」のまとめサイト、はてなブックマーク(はてブ)、それこそ検索エンジンに至るまで、すべてのところで「ウェブに載っている記事は誰のものか」「その権利はどうなっているのか」と、すごい論争があるんです。そのなかで、NPがきれいにその地雷を踏みに行ったので、私が問題提起したわけです。

坂之上:それでは、まずここから議論できればと思います。

山本:そういえば、今日は、ここ以外にも会場があるらしいですね。

坂之上:そう。抽選から漏れた人たちが、別の会場に集まっているそうです。2つ中継所があるみたいですよ。どんだけ愛されているんだ、(梅田)社長は。

山本:パブリックビューイングですか?(会場笑)

梅田:いえいえ、ありがたい限りです。すみません、ご指摘いただいた点ですけれども、これはわれわれからコンテンツをつくっていただいている皆さまに「お返しできていない」ということですよね。

NPも独自の編集部を持っているので、どれだけコンテンツをつくることにおカネがかかり、大変であるかは理解しています。そのうえでですが、われわれは編集部があるとはいえ、存在意義としてはプラットフォームを一番に考えなくてはいけません。そして、プラットフォームが永続的に成立するためには、コンテンツをご提供いただく方々に、ちゃんとお返しできる仕組みをつくらなければいけません。それができていないというご指摘でもあると思います。

現在、われわれと媒体の間には、3パターンの契約形態があります。

1つは有料コンテンツ。5月から開始したウォール・ストリート・ジャーナルとの提携にあるように、媒体に有料コンテンツを提供してもらう代わりに、そこで得られた有料課金の一部をシェアすることで、ともに収益を上げる仕組みです。

2つ目は、ロイター、ブルームバーグなどと提携している形式で、媒体からの記事提供に対して、一定額を支払っています。ユーザーはその記事を無料で読むことができます。

3つ目は、元サイトにNPユーザーを誘導させることで、先方サイトの広告などにより収益を上げていただく仕組みです。

山本さんのご指摘は3つ目に関わってくると思います。そこについて、われわれはユーザーを増やすべく頑張るしかないと思っています。
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坂之上:そこ、頑張るだけじゃダメでしょ(笑)。それはフリーライドでしょう。対策とかは何も考えてないんですか?

梅田:第一に、われわれがプラットフォームでありながら、山本さんのようなコンテンツのつくり手に不快に思われているのは不徳の致すところです。それでは永続性がないので、反省し改善しなければいけないと思っています。

その中で、まずやるべきことはユーザー数を増やして、送客できるユーザーを増やす事だと考えています。

また、山本さんが以前に問題視されていたこととして、フェイスブックなどで記事をシェアする際に、コメントがある中間ページになっているという指摘がありました。そこで、ユーザーが元記事に行かずに、タイトルだけを見て離脱しているのではないかというお話だと思います。

シェアしているユーザーとしても、「コメントが見えるページをシェアしたくない。元記事だけをシェアしたい」という声もあれば、「コメントページも含めてシェアしたい」という声もあります。現在、その選択肢がないことが課題です。そのため、コメントがある中間ページを挟まずに記事をシェアできるパターンをつくりたいと考えています。

坂之上:そうすると、問題はだいぶ良くなるんですか?

梅田:今日、できる限りの問題解決をしたいと思っています。

山本:そもそも、プラットフォームだから許されるかどうかの話ではないじゃないですか。それに、たとえば私がヤフーに配信している記事がPickされた場合、ヤフーではないところに配信されていることになります。

もちろん、NPの側からすれば、ピッカーが「この記事は良いな」と思い、話題の具にしてくれているということなんでしょうけれど、その場合、私は結果的に先ほど梅田さんが仰った3つの契約全部からこぼれてしまっているわけです。同じように、野良ウェブメディアも、こぼれてしまっている。

こぼれているからと言って、その細々とした媒体や書き手と契約を結べとは言いませんが、今の仕組みとして、自分たちの記事がどれだけ読まれて、ピッカーがどれだけその記事にコミットして、そこからどれだけの収益があがっているのかすらわからない。現状では、記事をのぞかれた側の書き手が、それを逆算するしかないわけですよ。

梅田:そのご指摘は、非常によくわかりました。ちょうど今、そういうデータをわれわれからご提供できるような仕組みの開発準備中です。コンテンツを提供した側が、どれだけの人に読まれ、属性はどうなっているかがわかるダッシュボードをご用意します。

われわれがプラットフォームである限り、コンテンツをご提供いただいている皆さんとともに成長できなければ意味がないと思っています。そのために、できるだけ情報をご提供する開発を進めているということです。

運営批判ではアカウント停止されない

藤野:私はNPのプロピッカーを4月からスタートしています。登録自体はだいぶ前ですけれど。これまで、NPは何となくイヤな媒体でした。プロピッカーは知っていたけれど、あんまり好きじゃない人がそこにたくさんいたので、自分もそのメンバーになるのがイヤだなと思っていたんです(会場笑)。

そんな中で約1か月半。何を感じたかというと、一つはプロピッカーもさることながら、山本さんが言う野良ピッカーが面白いなと思ったんです。プロピッカーは感じが悪い人が多いけれど、野良ピッカーは面白い人がたくさんいる。

また、私は投資の仕事をしていることもあり、あるニュースに対して普通の人がどんな反応をするのかが見られるので興味深いんです。その意味で、ニュース記事に対してプロピッカーから野良ピッカーまで幅広くいる多様性が面白くて、ハマったという感じです。

坂之上:そこでもう一つの問題ですよね。実名か、匿名かで最近NPが大炎上しました。藤野さんはこの件についていかがですか。

藤野:それで言うと、今回の会が開かれたきっかけの一つは、具体的に言えば6万人のフォロワーがいた、まれにゃんという方の問題でしょう。いきなりアカウントが停止されたことで、賛否両論の声が上がりました。

それに対して、私が天然で「みんな仲良くしようよ」とコメントしたところ、コメント欄の上位になって支持されたので、今回この場に呼ばれたという経緯があります。

まれにゃんさんについては、4月から見ていたのですけど、すごくユニークなコメントもされるけれど、運営批判も多かったと思います。

私はこういう批判をする人たちを、運営が良い意味で野放しにしている状況がいいなと思っていたんです。要は、そんな議論が存在することは普通のメディアでは考えられない。朝日新聞でも、日経新聞でもないこと。これについてポジティブに思っていた中で、突然アカウントが停止されてしまった。
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坂之上:この背景について、私も伺いたいですね。皆さんの中でも、ここがモヤモヤしているからいらっしゃった方もいると思います。

梅田:はい。ただ、この場で特定のピッカーさんを取り上げて、どういう行動をしたのかを話すことは適切ではないと思うので、あくまで一般論として聞いていただければと思います。

アカウントを停止するにあたっては、社内に明確な基準があります。ただ、そこには運営の批判をしたから停止するという基準はまったくありません。その証拠に、他のピッカーさんでもわれわれに厳しいご意見を寄せる方がいますが、停止したことはありません。

坂之上:「梅田バカ」とか「梅田死ね」とかですか。

梅田:まあ、僕はそこまではないかもしれないですけれど。それは佐々木の方が多いと思います(会場笑)。

坂之上:あったとしても、ポリシーとして停止はしないんですか?

梅田:それはお約束しますし、これまでもありません。また、アカウントの停止は、何か一つの行動をもって停止することはないんです。ある種の「ポイント形式」になっていて、「規約違反」につながる行動が一定回数を超えると、他のユーザーから見えなくなるミュート処分となり、それがさらに続いた場合はアカウント停止処分になります。

これだけだとイメージがわかないかもしれません。たとえば、実名認証をするフローにおいて、本名であることを確認するチェックボックスにチェックしたにもかかわらず、虚偽の情報を10回入れた場合が該当します。これは、NPの利用規約にも虚偽の個人情報を提供することが禁止されているためです。

その他にも、多くのユーザーから「コメントを見たくない」とミュートされた数が多い場合もその対象になります。

坂之上:それはどれくらいの数ですか?

梅田:なかには、3ケタ以上のケースもあります。他には、弊社に対してクレームが寄せられたピッカーさんなども、ポイントの対象になります。

坂之上:じゃあ、悪口を言われたから止めたわけじゃないと。

梅田:それは絶対にないということです。繰り返しですが、ポイントにもなりません。なぜなら、NPをつくった原点に「誰でもフェアにモノを言える場を作りたい」という思いがあるからです。それなのに、自分たちが批判されたからと言って、アカウントを停止してしまっては、何のためにつくったのかわからなくなります。ちょうどそのタイミングと重なったことで、「運営を批判したから停止された」と見えてしまったのかもしれません。

坂之上:それでは、実名化にした理由というのは?

梅田:これについては、私は以前にNPのコメント欄でも記載しましたが、率直に言って迷った意思決定です。実名にすることに何の迷いもなかったわけではありません。社内でも徹底的に議論するプロセスを経ています。

それでも踏み切った大きな理由は、NPを「発見と理解の欲求を満たすメディア」として考えたときに、コメント欄の状況が衰退していることが定量的、定性的にも感じたからです。NPの未来をどうするかと考えたときに、われわれはコメントの良し悪しについては判断できないですが、相対的に責任のあるコメントかどうかの一点は担保できます。そのため、実名化に移行しました。

坂之上:これは、実名化をさっさと決めなかったから、みんなを混乱させたということですか。

梅田:そうですね。そこが一番の原因です。NPスタート当初から実名化していれば、この問題は起きなかったなと思います。これまで態度を表明せずに、皆さんにコメントしていただき、フォロワーもついてきた段階でこの施策を取ったことが反省点です。申し訳ないとしか言えない判断だと思います。

NPについて議論する場をつくればいい

藤野:私は、今回の件は割と単純かなと思っているところがあります。寄せられた質問にすべて目を通したのですが、「運営やコミュニティをどうするのか」と「NPの記事をどうすればよくできるのか」の大きく2つに大別されます。それを、「どこの場で議論するのか」だと思います。

つまり、みんな議論したいと思っているけれど、今はその場所がない。かといって、そういう記事をPickしたり、コメント欄で話し合われたりすると不快な人もいる。だからこそ、そういう場をきちんと設けるなり、場合によっては今回のように公開イベントを開けばいいと思います。こうやって議論できることはすごいこと。今までのメディアで、ユーザーが運営に対してここまで熱く議論するために、足を運ぶメディアはないですから。

ただ、だからこそ新しい人が入りにくい面もあります。仲間内でやり取りをしている場所だと、大縄跳びの中に入りにくい状態になっています。運営側としてもビジネスとしては拡大したいし、より多くの人に参加してほしいと思っているはずです。

なので、運営批判を一度切り分けて、それが議論できる場をつくればいいんじゃないでしょうか。また、アカウントが停止される基準はどういうケースなのかを共有すればいい。

そして、停止については、反省したら戻ってこられるなどの「敗者復活」も提示すると、優しい運営になるんじゃないでしょうか。今の運営は、ちょっと唐突で厳しい感じを受けるので、もっとソフトで優しい感じがあってもいい。その冷たい感じが、多くの人の気持ちを逆なでしたと思います。

坂之上:これについて、佐々木さんはどう思われますか。佐々木さんもいろいろ批判されていますよね。

佐々木:今までの議論がすべてなんですけれど、NPは、プラットフォームとメディアが一緒になっているから難しいところがあって、それがいろんなものを複雑にしている面があると思っています。

私は、コミュニティについてあまりコメントをしなかったため批判されたんですけれど、それは私が管轄するのがコミュニティではなくメディアをつくる方だからなんですね。その立場で、私がコミュニティについて話し出すと場が混乱してしまうし、そもそも私にコミュニティに関する知見がないと言いますか、皆さんに意見できるほどのプロフェッショナルな経験もありませんので。
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坂之上:山本さんが、「なんだよお前」っていう顔していますよ(会場笑)。

山本:いえ、ただの真顔です。

佐々木:山本さんがおっしゃったプラットフォームとメディアとの関係にもつながるんですけれど、私はとにかくコンテンツづくりが好きなんですよね。私がプラットフォームに関わると、コンテンツを選ぶ立場にもなってしまい、ほかのつくり手の方々に対してフェアではありません。そのため、つくる方だけに専念したいと考えています。

梅田:プラットフォームとメディア(編集部)とコミュニティをすべて融合したモデルケースは今までないと思うんですね。なので、われわれも試行錯誤しながら型をつくっています。そこで今行きついたのが、この3つに明確な壁をつくることです。

たとえば、プラットフォームとメディアではコンフリクトが起きるんですね。編集部としては自分たちの記事をトップに置きたくても、プラットフォームとしては「今日、ユーザーに対して提供するのはオリジナル記事じゃない」と判断することも良くあります。この意思決定がぶれないように、完全に分断しています。それは、コミュニティ、あるいは広告も同じです。

プロピッカーとコミュニティの課題

坂之上:せっかく山本さんが来て下さったのに、こんなに優しい感じだと、皆さんに「何で丸め込まれているんだ」と言われちゃいますよ。もっと本当は切り刻みたいんだよね? 切込隊長だから(会場笑)

山本:まあ、CGMでは良くある問題ではありますから、いろいろフワッとした話もあると思うんですけど、まずはビジネスじゃないですか。そして、その一方でたくさんの人が関わる中で民主的にやらなくちゃいけない部分がある。いまポイント形式の話がありましたけれど、どのくらいのことをしたらバンされるのかがわからないと、野良ピッカーがどういう生態系になっているのか、彼ら自身もわからないんじゃないかと思います。

「ノイズが多くて、クソ見たいなコメントをしている奴は死ね」ってみんな思うわけじゃないですか。ただ、そういうピッカーはミュートが増え、ヘイト値が溜まっていき、ある一定のタイミングで消えるとわかっていても、実際の形としてはそうなっているように見えないんですよ。

プロピッカーに関しても、じゃあ堀江(貴文)さんがすべての分野に詳しいのかという話じゃないですか。彼が書いていることでものすごくコアで優秀なコメントもあるけれど、居酒屋でクダをまきながら書いているようなコメントもある。それは他のプロピッカーもそうで、すべての分野に詳しい人間はいない。

であれば、「この人の意見を聞きたい」というユーザーの意見をもとに、他のピッカーや外部からプロピッカーにすることもできるわけですよね。そういう民主的なやり方をすれば、みんな納得するんじゃないかと思いますが、どうですか。

あと、今回パナマ文書の記事が出たときに、プロピッカーでポジショントークをしていた人がいたわけじゃないですか。「なんでお前の商売の話を、ここでしているんだよ」っていう話になる。

要は、プロピッカーがあの場で自分に有利な話をするのであれば、メディアやCGMの側が制限しなければいけない話だと思うんですよ。極端に利益誘導している人、質の低いコメントをする人、感情的な対応をする人は一定数いるので、口封じをしても仕方がないという見方もありますけれど、そういう人が人気になることは望ましくないとフォローアップしないと、コミュニティマネージメントにならないと思うんですけど。

梅田:はい。これまでのNPは、民主的なアプローチとトップダウン的なアプローチを試行錯誤してきた歴史だと思います。スタートした時は「完全に自由にしても民主的に決まるはずだ」と思っていましたが、それによって多様性がなくなっていったんですね。これではいけないと思い導入したのが、プロピッカー制度であり、コメントのアルゴリズムの変更です。

多様性をつくるために、現在プロピッカーを100人強に増やしているんですけれど、多くなりすぎるとまたそれが失われると思っています。民主的なアプローチとトップダウン的なアプローチのバランス、その最適解がどこかを模索している段階です。

坂之上:質問なんですけれど、野良ピッカーが手を挙げたらプロピッカーになれるんですか?

梅田:必ずしもなれるわけではないんですが、自薦や他薦をいただくことは非常に多いので、プロピッカーの担当が随時対応しています。多様で、専門的にコメントできる方に参画してもらうことが大事だと思っています。

藤野:あと一つ思ったのが、野良ピッカーの中には野良であることを潔しとする人もいるんですね。野良イズムと言いますか。それは結構大切にしないといけないと思っています。だから、そういう野良ピッカーをプロピッカーと同じ位置付けにしてあげるとかね。

坂之上:そっちの方がカッコいいかもしれない。

藤野:そう、カッコいい。だって野良からのし上がってきたけれど、プロピッカーにはならない。ブラックジャックみたいじゃないですか。そういう人をリスペクトしてあげることが必要だと思います。運営側に足りなかったのは何かと考えると、リスペクト。運営も、こういう人たちを愛するというかね。愛しているとは思うんだけど、そのアプローチが弱かった気がする。

坂之上:なんかムッとしているよ。山本さんが。

山本:いや、ムッとしてないですよ。単純に愛の話になったから、「何だ?」と思っただけですよ(会場笑)。

藤野:山本さんが言うように、プロピッカーには、「プロとしてどうよ」と思われる人は確かにいる。それをどうやって落としたり、クレームをつけたりすればいいのか。また、利益誘導に関して言えば、自分が関わっている記事はPickしないというルールを設けるという案もあるかもしれません。

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NPに必要なリスペクト

梅田:藤野さんにご指摘いただいたリスペクトの点に関しては、そう伝わってしまっていたとしたら、本当に私たちのコミュニケーション下手であり、発信下手に尽きてしまうかなと思います。NPは、ピッカーの皆さんで成り立っているのは誰が見ても事実だと思っています。リスペクトの気持ちがないということはありません。

そもそも、NPをつくったときに、「機能するのだろうか?」と一番心配だった点は、「世の中にコメントをしてくれる人がいるのか」ということだったんです。私はソーシャルが苦手なので。

坂之上:苦手なんだ、社長(笑)。

梅田:そうなんです。ツイッターをしたり、フェイスブックでコメントをしたりする人のモチベーションがわからなくて。

山本:マジで? ちょっとどういうこと!?(会場笑)

坂之上:すごい。今日の会で、これだけが拡散されそう。

梅田:いやあ、ここだけ切り取られてしまうとアレなんですが。コメントを読む側の気持ちはわかっていたんですが、書く側の気持ちがわからなかったんです。だから、この取り組みはチャレンジだと思ったんです。

実際、はじめからコメントがあったわけではありません。一人ひとりにコメントをお願いしてもらうところからのスタートでした。その状態から、少しずつコメントが増えていったんです。最初にコメントをしてくれた方のことは今でも鮮明に覚えています。「コメントをしてくれた人がいた!」と社内も湧き上がりました。なので、私にとって、NPで100Picks、200Picksつくことは本当にうれしいことなんです。

ただ、完全に自由な状態でもいいという仮説は間違っていたので、プロピッカー制度も含めて試行錯誤しています。コミュニティは、その大きさやユーザーの数によって変わっていきます。ここ2年でもすごく変化がありました。だから、絶えずユーザーの皆さんから声を聞き、コミュニティの温度感を測り、適切な手を打つことの繰り返しなのだと思います。そこで手を抜いてしまった瞬間に、コミュニティは崩壊すると思っています。

山本:コミュニティマネージメントに関しては、きちんと成文化したものを出してもらいながら、「クズは死ね」とやっていくしかないと思います。変な話、サービスにおいて、質が高いものをみんなの目に届けられるアルゴリズムがあれば、基本的にみんなが使うわけです。そこでいかにノイズを下げるのかが重要です。

また、NPに客を呼ぶきっかけになっているニュース記事をつくっている媒体が文句を言わない仕組みも、別途つくらなければダメでしょう。媒体や記事、執筆した記者に対するリスペクトも必要なわけです。そうしないと、冒頭にもお話しした通り、フリーライダーになります。

梅田:ご指摘いただいたリスペクトは2つありますね。

一つはコメントをいただいているピッカー、そしてもう一つは記事を提供いただいている方々。いずれにもリスペクトがないと思われるような行動をとっていたことは、われわれの責任であり、反省しています。

そのため、この場の反省で終わらせずに、きちんと形として提供していくことに尽きるかなと思います。それは、先ほどお話ししたダッシュボードの提供であり、媒体の出所をわかりやすくする表記などの積み重ねだと思います。

坂之上:そういうこと、すぐやるの?

梅田:はい。やります。

山本:これはNPだけの問題ではありません。たとえば、スマートニュースがスマートモードだけで読めるようになっているわけですよ。あれは、読まれているメディアさんにとっては意味がない。スマートニュースのサーバーの中に記事が入っていて、それを読むだけなので、PVにもならなければ、属性もわからない。自社サイトに貼られた広告も踏まれないわけですから、文字通り記事泥棒という話になります。

今スマートニュースは、どうやって先方のメディアとビジネスが成り立つかを模索しているところだと思います。要は、記事を集めて読ませるスタイル自体が、成り立つのかという瀬戸際だと思うんですよ。変な聞き方しますけど、このビジネスは続くんですか。

梅田:NPですか。続きます(会場笑)。

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山本:大丈夫ですか。なんでそんな話をするのかというと、会員を集めて、お金を集めて、記事も読めるようにして、というビジネスのいけすが大きくなればなるほど、既存メディアからすると本来取れるはずだった売上を、NPに取られることになるわけですよ。だから、そこで互恵的な関係が築けない限り、「あそこに記事を提供すると自分の首を絞める」と、敵国認定されると思うんです。

梅田:その関係の一つが、ウォール・ストリート・ジャーナルとの提携だと思います。これは、以前のわれわれであれば出来なかったのですが、NPが成長してきたことで可能になりました。今後、先ほどお話しした3パターンを模索していきます。

会場からの質問

坂之上:それでは、せっかく山本さんと藤野さんがいらっしゃるので、質問コーナーに入りたいと思います。質問のある方、手を挙げてください。

Q:昨今話題になったステマ問題に関して、NPはJIAA(一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会)のガイドラインにきちんと沿っています。しかし、1点心配なことがあります。一部のプロピッカーがNPのコミュニティ内で宣伝行為を行っているのは、ステマだと思います。実際、自分の宣伝しかしない事例がありました。それを排除するコミュニティマネージメントが必要ではないでしょうか。

梅田:その点に関しては、プロピッカーに関するガイドラインをつくっていきます。また、毎月一定数は入れ替えを行っているので、そうした施策と合わせて対応していきたいと思います。

藤野:プロピッカーと一般の違いは、ユーザーから「この人はステマだ」「この人のコメントは役に立った」と、評価にさらされることだと思います。それに納得することが大事であるし、そこで高く評価されるのであれば、より多くの報酬を得られる仕組みもあっていい。逆に、ダメなプロピッカーが排除されれば、みんなが納得するでしょう。現状は、その排除の仕組みが見えないので、そこは市場性により対応すべきではないでしょうか。

Q:NPの運営が、予告もなくアカウント削除を行うという話があったと思います。アカウントを削除された側が、NP側から理由を通知されず、問い合わせても教えてくれないと聞きました。その対応は良くないのではないか。以前に削除された方は、理由を問い合わせたときにその答えをもらっているので、公平な対応とは言い難いと思っています。

また、利用規約では認めていませんが、かつて削除された方が復活しているなど、整合性がとれていない部分があるのではないですか。それに対する説明が必要だと感じます。

梅田:「運営には一貫性が大事じゃないか」というお話だと思います。われわれはサービスを始めてまだ2年半ということがあり、アカウントを停止するガイドラインを改定してきています。そのため、ユーザーが停止になったタイミングごとに、ポリシーへの対応基準が異なる状況にあった可能性があります。

直近の件に関しては、われわれとしては理由を説明していたつもりです。ただ、公式ブログにも書きましたが、メールの配信エラーが発生していたために、理由を書いたメールが本人に届いていなかった可能性があります。

また、アカウント停止の具体的な理由をどこまで伝えるかは難しいところがあります。すべての理由を伝えることは、たとえるならばグーグルやフェイスブックがアルゴリズムを公表するようなものです。すると、そのギリギリを狙うアルゴリズム対策が生まれてしまうため、そうならない形での伝え方を考えています。

Q:2つ質問があります。一つ目は、媒体や、フリーランスで記事を書いている人から聞くNPへの不満として、自分たちの記事がNPの表記でフェイスブックやツイッターで流されてしまうことがあります。さらに、URLもNPで、サムネイルも馬のアイコンになっています。

たとえば、はてブであれば、ユーザーは完全なプラットフォームなので「はてブの記事ではない」と思っていますが、NPは編集部とプラットフォームが合体している特異性ゆえに、まるで自分の記事が、NP編集部が書いたかのように見られてしまいます。これを改善する予定はありますか。

もう一つは、PVを媒体や書き手にお返しするとのことですが、個人であればかなりの数になるかもしれませんが、媒体やプロの書き手であれば、今の100倍の数字が返ってきても、それほど大きな数ではありません。その状態で、コンテンツプロバイダーと永続的に適切な関係は築けるのでしょうか。

梅田:一点目については、できるだけ早い段階で改善します。二点目に関しても、ご指摘の通りです。

私がPVを返すと言ったことでその印象が強くなったかもしれませんが、NPの媒体特性上、セグメントメディアなので、数よりも質だと考えています。そのため、先ほどお話したように、どんな属性の人が来て、どんなコメントをしているのかが見られるツールを皆さんに提供します。それで媒体や個人の方に満足いただけないのであれば、永続的な関係性は築けません。

そのうえで、今後つくるべきは5月に開始したウォール・ストリート・ジャーナルとの取り組みのような、有料モデルだと考えています。

Q:NPは経済メディアということでお金に敏感な人が多い。最近、非公式でユーザーを集めてオフ会をするグループが出来つつありますが、それは情報商材屋などと相性がいいと感じます。そうした人が跳梁跋扈しかねないと危惧していますが、対策は考えていますか。

梅田:いま具体的な対策をお約束することはできませんが、われわれがどう考えているかはお答えできます。NPはニュースに対してコメントし、向き合う場であるということが原点であり、本流です。そこから離れるものはあるべき姿ではないと考えています。

Q:今回の読者対応に関するトラブルについて、カスタマーサポートの管理体制に疑問があります。その点はどうなっているのでしょうか。

梅田:体制については反省すべきところがあるので、早急に構築していきます。そして、今回メールエラーが発生していただけでなく、それに気づけていなかったことが大きな問題ですので、この点も改善していきます。

Q:NPは、有料課金の仕組みとプラットフォームを持っていることで生まれる問題があるのではないでしょうか。媒体からすると、プラットフォームならプラットフォームとして、はてブ的に中立であればいいのに、NPは有料課金に誘導するためのプラットフォームだから、「NPを肥え太らせるために、自分たちの記事が使われている」と思われやすい。そこで、プラットフォームとしてのNPと、NP編集部を分離すればいいのではないでしょうか。

たとえば、NPの有料プラットフォーム機能を使うと1000円、オリジナル記事などのメディアを読むには1000円、両方契約すると1500円などにする。すると、プラットフォームとメディアは論理的には違うポジションを持てるので、批判を解消できるのではないか。Yahoo! JAPANが自社コンテンツをつくるTHE PAGEを立ち上げたように、プラットフォームとメディアのブランドを分離するアイデアについては、どう考えていますか。

佐々木:ブランドを分けるという考え方は、これまで議論になったことはありません。こうした指摘がされるのは、現在の有料課金のインセンティブが、ほぼオリジナルコンテンツであるところが大きいと思います。そのため、今後は検索などの機能強化やイベントなどの派生事業も含め、コンテンツ以外のメリットをつくっていきたいと思います。すると、コンテンツのためだけの有料会員ではなくなりますので。

そして、この“有料コンテンツ圏”を、ウォール・ストリート・ジャーナルのような媒体だけでなく、個人にまで広げられればいいなと思っています。現状、それができていないのが反省点です。

Q:全ユーザーが1500円の有料会員になったら、NPが今描いている理想は実現しますか。あるいは、何%くらい実現しますか。その答え次第では課金したいと思いますし、多くの方も課金を考えるんじゃないでしょうか。

坂之上:するどいなあ。

山本:最後に、ぶっこんできたね。

梅田:一つのラインは10万人の有料会員だと思っています。それが実現できれば、理想にはかなり近づくと考えています。

Q:先ほど挙がったアカウント停止の件以外に、再登録不可でアイコン非表示になっている現象があります。匿名ユーザーだと普通はアイコンが出るのですが、それすらも出ていないわけですね。存在自体が消えている。ただ、そのユーザーをフォローしていると実名のエリアにいるんです。これはバグならバグだと言ってほしい。対象が10人くらいいるんです。

その一人に、あにゃまるというのがいるんですけれど、彼は先ほど梅田さんが説明した実名認証の件でいたずらをしたことで処分を受けたのかなと思うのですが、他の人に話を聞くと、どうやらそういうケースだけではないようです。そこはシステムの仕様を確認してほしいと思います。

梅田:それは、バグを起こしている可能性があるので、結果については、個別に後ほどお伝えしたいと思います。

Q:社長は、匿名の話とともに、多様性についてもお話しされましたよね。ただ、匿名をどちらかというと排除の方向に持っていくことと、多様性を担保することは、直観的に矛盾するような気がします。

また、多様性を求めていながら、この会が始まる前に、「ここでの議論はよそではするな。俺たちが公式でメッセージ出すから」とおっしゃいましたよね。僕は、むしろ「もっとどんどんやってくれ」というのが多様性だと思うんです。NPや今回の会で感じるポイントは、私も他の人も、それぞれ違いますよね。それなのに、運営側が「議論せずに公式メッセージを待て」というポジションに立つことは、匿名排除の考え方と近いものの考え方だと思います。

さらに、それは内部の事情は外に見せないようにするにもかかわらず、われわれに対しては多様性を訴えているのではという不信感を覚えてしまいます。この点は、どうなんでしょうか。

梅田:(社内の担当に対して)うちの公式記事を出すから、書かないでくれということではないよね?……はい、まったくそういう意図ではありませんでした。

坂之上:……コミュニケーション下手くそ(会場笑)。

梅田:われわれとしては、今回皆さんが質問していただくうえで、記事になるかならないかで内容が変わるかなと思ったんです。そこで、後で「記事になってしまった」とならないように、公式記事になる可能性があるとお伝えするのが目的でした。

多様性に関するご指摘は非常に良くわかります。この件について、最終的に判断するのはユーザーの皆さんだと思っています。つまり、どれだけNPを使い続けてくれるかということです。今回の実名化でユーザーが減るのであれば支持されなかったことだと考えていますが、そのデータがあるのでこちらを見てください。

(グラフによるデータの推移を表示しながら)MAUと有料会員数で見た場合、若干停滞していた時期があるんですけれども、実名化移行後にポジティブな反応になっていて、ユーザー数は増えています。

山本:……これ、目盛の数字は? 有料利用者、何人なんだよ。

梅田:あのー……。

山本:おい、分かんねえよ。おかしいよ、こんなの!(会場笑)
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梅田:有料会員数は、しかるべきタイミングで公表する予定です。来年も公表されていなかったら、またこうした場をつくれればと思います。

坂之上:しかるべきときに、ですね。それではお時間となりました。皆さん、ありがとうございました。

私は、今回の件で初めて梅田さんとお会いしたのですが、結構コミュニケーション下手ですよね。コミュニケーション下手な人がコミュニケーション下手な人を雇っている会社という感じがすごくしました。まさかの社長が書き込みするの苦手とかみんな知らないし(会場笑)。

匿名ユーザーに対するメールも、私だったらもう少し気持ちを入れて書くのになと思います。それで、皆さん頭にくるところも多々あったんじゃないでしょうか。そこにこの会社の今後の課題があると思います。

では、山本さんと、藤野さんに、最後一言もらえればと思います。山本さん、「まだ許せねえ」みたいなところはありますか。

山本:今回、いろいろお話を伺えてよかったなと思っています。今後やらなければいけない取り組みと成長の中で、取り残されていくユーザーも出てくるので、CGMである上、方針はある程度客観的に見えるようにしてほしいし、もう少し民主化できるといいなと思います。その中でユーザベースが持つテクノロジーを組み合わせると、より良い方向に成長できるのではないでしょうか。また、これからは、もっと理念的な思いを前面に出してほしいと思います。

あと、これまで「勝手にNPに記事を持って行かれた」という思いがあったが、「そんなに悪気はなさそうだ」ということは、なんとなくわかった(会場笑)。

だからこそ、新聞や雑誌など大手メディアだけが記事を書いているんじゃないというところからスタートして、目が行き届く仕組があればいいのでは。また野良ピッカーによるユーザー会が頻繁に開かれる中で、コミュニティマネージメントがもっと見える化されて行くと、より良いのではないかと思います。

藤野:だいぶ昔、ニフティのコミュニティでは、そこに管理人がいて自主運営されていました。その意味で、NPもプロピッカーの中でリーダー的な人が他のユーザーとコミュニケーションをしていく方法もあると思います。

そもそも、プロピッカーがプロピッカーの役割を果たしていないんじゃないかという思いが不信感の背景にあるんじゃないでしょうか。プロピッカーのクオリティ担保と不適切な人を除外できれば、皆さんの納得性は増すと思います。

坂之上:それでは、本日は皆さん。どうもありがとうございました(会場拍手)。
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※本日、このイベントリポートと同時に「NewsPicksの課題とこれからに向けて(NewsPicks代表・梅田)」も公開しております。こちらもぜひご覧ください。