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優秀な卒業生は中小企業に就職してすぐに経営に携わるべきだという考えが根本にあるようです。
このように、米国の優秀な若者が大企業を敬遠するのは大昔からの伝統で、投資銀行が好まれるようになったのは比較的最近のことです。
日米の違いをきっぱり言ってしまえば、米国の優秀な若者は「お金持ち家庭」出身なのです。
もちろん例外はありますが、ある程度の富裕層でないと小さい頃に大学進学を早々に諦めなければならないのです。
つまり、有名大学の学生の多くは裕福な家庭出身です。
食うに困らない地盤があれば、冒険を志向するのは人間の性。
マズローの「自己実現」という高次の欲求を満たすことになります。
日本の若者は、奨学金債務を抱えている人だけでなく親からの援助が見込めない人がとっても多くなりました。
大学に行かせてもらえるだけでも恵まれている方ですから。
職を失えば食うに困る若者たちに冒険を強いるのは、老人たちの勝手な発想です。
食うに困らなければ、日本の若者だって冒険をしますよ。
数パーセントも成功確率のないスタートアップに参加したくてもできない事情があるのです。
国内外問わず、中小ベンチャー企業よりも大手企業の方が潰れにくいのは変わらない。ただ、解雇規制の強い日本では企業の安定≒個人の安定だが、リストラをガンガン敢行できるアメリカでは企業の安定≠個人の安定。
右肩上がりで雇用の吸収力があるベンチャーよりもむしろ、成長が鈍化した大手の方がリストラされるリスクが断然高いということ。
安定した生活を求めるのは国民性でも何でもなく、万国共通。会社に寄りかかった方が安定する(かのような幻想が未だに残る)日本と、個人のキャリアを確立しないと安定できないアメリカの環境の違いに過ぎない。
つまり、
・日本 > 大企業選好
・米国 > フロンティア精神
https://newspicks.com/news/1342842
---一部を引用(注:は引用でなく今回コメントでの付記)---
(注:米国留学先での)ルームメイトがある日、「君(注:千本氏)は日本でどういう会社に勤めていたんだ?」と聞いてきました。
僕は少し胸を張りながら、「国の資本で営まれている、日本で唯一にして最大の電話会社(注:電電公社)に勤めているよ。国中のエリートが集まる、30万人規模の巨大企業なんだ」と答えました。
すると、彼はそれまで使ったこともない汚い言葉で僕を罵ったのです。「ダム!(このクソ野郎)」と。
(中略)
僕が彼の価値観や思考回路を少しずつ理解し始めたのは、それから半年ほど経ってからのことでした。
アメリカという国が大事にしているのは、この国のルーツに直結する、“何かにチャレンジする”精神なのです。
<肌身で感じたフロンティア精神>
チャレンジするということは、リスクを取ることであり、それによって新しいものを創りだし、大きく成長させていくこと。
アメリカ社会では、そんな生き方こそが尊ばれているわけです。
その観点からすれば、大きな組織の威光に寄りかかり、歯車のひとつに組み込まれるような生き様は、まるで評価されません。
周囲を見ると、アナリストは優秀だった人ほど、外資へ行き、起業している。
実力がないと外資には行けないし、外資で高給を取れないと、起業資金がない。私は修士卒で25歳NRI、35歳で外資、45歳でヘッジファンド起業、55歳で今の会社起業。
なお、証券系の10年前のヒエラルキーは、
ファンド起業>外資トップ(支店長、パートナー、MD)>外資上位>国内大手トップ>。。。だった。ほぼ、これにそって年収も決まる。
日系トップは代取とそれ以外で一桁違う。
今は知らない。
ドイツのあるスタートアップの創業者は、「15歳で起業を始め、今の会社は5つ目。すでにカナダの大手メディアから買収のオファーが来ている」と話していた。恐らく売れば一生食べていけるんだろうが、「その金で別の会社を作る」と笑っていた。
そして、そうしたスタートアップや若者を支援する会社を、大手企業が持っていて、上前をはねて、収益を上げる構造になっていた。
日本でも少しずつ起業家を目指す若者が増えて来ていると感じるが、最初の就職先に選ぶのは、すでに有名になった元ベンチャー企業。その背景には、スタートアップを支援する仕組みがあまりないという現状もあるのかもしれない。
ちなみに、確かに「昼寝部屋」はあったらいいな、と思うけど、残業や深夜のタクシー代がかさまいのか気になる(笑)