「まだ実力が発揮されていない」電子カルテの眠れる力とは

2016/5/10

電子カルテ普及は国策

対消費者向けではないが、いま医療現場で大きなトピックとなっているのが、電子カルテの普及だ。
2013年時点での電子カルテ普及率は、400床以上の大病院で70%、中規模病院(100~399床)で34%、小規模病院(20~99床)で16%になっている。
診療所(クリニック)は27%にとどまっているものの、新規開業の70〜80%(都市部はほぼ100%)が電子カルテを導入しているとのデータもあり、今後の伸びが予測される。
安倍政権が定めた「日本再興戦略」では、「400床以上の病院への電子カルテ普及率90%以上」という目標が示された。
電子カルテのメリットは「煩雑な紙カルテの管理から解放される」「患者に証明書を発行する手間が削減できる」といった点のみにあるのではない。
むしろ本丸は「情報共有」である。