経営者の自伝から、諸行無常を感じ取る

2016/5/5

経営者本から諸行無常を感じる

佐渡島 今は物理などテクノロジー系の本を多く読んでいる佐藤さんですが、経営に関するもので最近読んでいる本はありますか。
佐藤 人の自伝が多いですね。特に第一線を退いた人の本を読むのが好きです。オリックスの宮内義彦さんの『“明日”を追う──私の履歴書』や、リクルートの江副さんの『かもめが翔んだ日』など。
世の中には、人のためにめちゃくちゃ頑張ったのに逆恨みされたり、失敗したり、本人にはどうしようもないことがありますよね。そういう体験を読んで「人間って悲しい生き物だな」と諸行無常を感じる。と同時に、彼らに対する印象も変わりました。
佐渡島 諸行無常ですか……。先ほど佐藤さんが講演で「貨幣経済が始まってずいぶん経ちますね」と言ったじゃないですか。日常でそういう発言が出てくることに驚きました。すごく引いたところから、世の中を見ているなと。
貨幣経済に意識がいくのは、事業で金融決済を扱っているからですね。決済サービス事業SPIKEに影響を与えた本はありますか。