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2016/5/2

本の読み方は“樹系図的”

佐渡島 僕は小学生の頃から「本の虫」で、ずっと本を読んで育ってきました。就職活動では出版社しか受けなかったほどです。
読むのはもっぱらフィクションで、小学校高学年では『ナルニア国物語』『指輪物語』『モモ』など、みんなが読むような児童文学を読んでいました。
僕と本の関係を決定づけたのは、中学生のときに南アフリカ共和国で暮らしたことです。南アフリカは治安が悪いので移動はすべて車。外で遊ぶことはありません。
娯楽が限られているので、日本人学校の図書室で本を読んでばかりいました。村上春樹や遠藤周作を本格的に読み始めたのはその頃です。
僕の本の読み方は“樹系図的”です。たとえば村上春樹が気に入ったら、彼のさまざまな作品はもちろん、彼が影響を受けた人の本を読む。