sudo3.001

続・インターネットストラテジー(第10回)

【須藤憲司】インターネット時代の生き方

2016/4/17
大企業を辞め、スタートアップを起業するとはどういうことなのか。毎日、どんな難題に直面し、それをどう乗り越えていくのか。リクルートの最年少執行役員を経て、2013年に米国でKaizen Platformを創業した著者が、日々模索しながら考えた「インターネット企業を経営するためのストラテジー」をつづる。
1980年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、リクルートに入社、マーケティング部門などを経て、その後リクルートマーケティングパートナーズの執行役員として活躍。2013年にKaizen Platformを米国で創業。現在はサンフランシスコと東京の2拠点で事業を展開。ウェブサイトの改善を容易に行えるソフトウェアと、約2900人のウェブデザイン専門家(グロースハッカー)から改善案を集められるサービスで構成される「Kaizen Platform」を提供。大手企業170社、40カ国で3000のカスタマーが利用している

1980年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、リクルートに入社、マーケティング部門などを経て、その後リクルートマーケティングパートナーズの執行役員として活躍。2013年にKaizen Platformを米国で創業。現在はサンフランシスコと東京の2拠点で事業を展開。ウェブサイトの改善を容易に行えるソフトウェアと、約2900人のウェブデザイン専門家(グロースハッカー)から改善案を集められるサービスで構成される「Kaizen Platform」を提供。大手企業170社、40カ国で3000のカスタマーが利用している

前回もたくさんのコメントありがとうございました。この連載も最終回です。最後は、個人としての生き方をテーマにしたいと思います。

インターネットは、時代を変え、社会を変え、企業を変え、そして人の生き様を変えようとしているのではないかと思います。

インターネット的生き方というか、こういう時代だからこそできる生き方があるのではないかと思っているのです。匿名や実名などにとらわれていては見えてこないインターネット的な生き方とは何かを、最後に皆さんと共有したいと思います。

「ハッカー・ウェイ」が必要

東日本大震災があった2011年に、この連載のタイトルにもなった『インターネットストラテジー』という本を書かれた松岡正剛先生が講師をされている「ハイパーコーポレートユニバーシティ」という企業の幹部向け研修を受講していたときのことです。

元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏がゲスト講師の研修がありました。建国記念日に佐藤優氏と「国家論」を考えるというディープなものでしたが、そこで非常に面白いことを聞きました。

「既存の解決策で解決できない問題が生じてきたら、自分たちの立っている土俵を疑うべきだ」

非常に示唆に富んだコメントだと思いました。

研修の前に佐藤優氏の「国家論」を読み込んで臨んだんですが、私自身が非常に興味を持ったのは、システムの「隙間」の問題でした。

資本主義に国家が介入する「隙間」があるという点が非常に印象に残っていて、興味を惹かれました。

どんな巨大なシステムもシステム同士をつなぎ込むための隙間があるというものです。

今世界が目の前にしている問題は、国家や資本主義、企業体などの既存システムの構造的な問題に帰結することがとても多いと思います。

その隙間を巧みにハックすることで、世界を良い方向にまわすことができないかと考えるようになったのです。

そのちょうど翌週のことです。フェイスブックのIPOに先立ってマーク・ザッカーバーグの書簡が話題になりました。

そこで、「ハッカー・ウェイ」というワードが、このように言及されています。

強い会社をつくる一環として私たちは、優秀な人材が世界に大きなインパクトを与え、ほかの優秀な人材から学ぶための最良の場所にフェイスブックをしようと懸命に努力しています。私たちはハッカー・ウェイと呼ぶ独自の文化と経営手法を育んできました。

「ハッカー」という言葉はメディアでは、コンピュータに侵入する人びととして不当に否定的な意味でとらえられています。しかし、本当はハッキングは単に何かを素早くつくったり、可能な範囲を試したりといった意味しかありません。

ほかの多くのことと同様に、良い意味でも悪い意味でも使われますが、これまでに私が会ったハッカーの圧倒的多数は、世界に前向きなインパクトを与えたいと考えている、理想主義者でした。

ハッカー・ウェイとは、継続的な改善や繰り返しに近づくための方法なのです。ハッカーは常に改善が可能で、あらゆるものは未完成だと考えています。

彼らはしばしば、「不可能だ」と言って現状に満足している人びとの壁に阻まれますが、それでも問題があればそれを直したいと考えるものなのです。

ハッカーは長期にわたって最良のサービスをつくるために、一度にすべてを完成させるのではなく、サービスを機敏に世に出し学びながら改良することを繰り返します。

こうした考え方に基づき、私たちはフェイスブックを試すことができる何千通りもの仕組みをつくりました。壁には「素早い実行は完璧に勝る」と書き記し、このことを肝に銘じています。

もしインターネット的な生き方というものがあるとすれば、これはその根底に流れる思想や哲学のようなものを表しているのではないかと思いました。

既存システムが制度疲労を起こしている場合、そもそもの制度を疑い、どんなシステムでも不完全で隙間があると考え、隙間からシステム自体をハックしてしまう。

現状維持や抵抗勢力、妥協に決して負けない。そんなハッカー・ウェイこそが、今の日本に最も必要な方法論に思えました。

そして、この連載を楽しみにしてくれた読者の皆さまは、少なからずこう言った既存の解決策で解決できない問題に、どこかで直面してきたことがあるのではないでしょうか。

経営改善プラットフォームを標榜

第2回でKaizen Platformが何をしているのかを少し説明させていただきました。現在のインターネットビジネスは、すべての経営のKPIがユーザーインターフェースの在り方によって大きく変わります。

コンバージョン、アップセル、解約防止、回遊向上、滞在時間の増加……。すべての指標がオンライン上のユーザーエクスペリエンス(顧客体験)によって左右されています。逆に言えば、インターフェースの改善によって事業のKPIはすべて大きく変えていくことができるということです。つまり、これらは単なるサイトの改善ではなく経営の改善と言えます。

そして実際に起業し、サービスをつくり、磨いていく中で、とにかくさまざまな挑戦と失敗をしてきました。

機械学習による最適化、グロースハッカーの育成、サイト改善事例ライブラリの公開など、改善をより進めていくためのさまざまなR&Dを山ほど実施してきました。

その中で私が学んだことは、コラボレーションによって人の知恵やアイデアが促進されることが最も大きなインパクトを上げていくということでした。

残念ながら、(または幸運なことに)まだ人工知能が活躍できる範囲は限定的です。

社内外を超えたさまざまな才能が統合的かつ有機的なコラボレーションをサポートすることが最も重要だということが改めてわかったわけですが、それは私の想像をはるかに超えるアイデアや工夫、イノベーションを生んでいきました。

そして、それは私の失敗の裏返しでもあります。

スタートアップ経営者が学んだ5つ

ハッカー・ウェイの話をしましたが、挑戦には失敗がつきものです。

そして、私自身が実際に起業して失敗し、身を持って学んだ5つのことを共有したいと思います。何かの参考になれば幸いです。

1:経営者は、想像以上に会社をコントロールできない

経営者は会社をコントロールできると思っている人が多いと思います。人数が少ないチームであれば、なおさらコントロールできると思いますよね。私もそう思ってました。

スタートアップの現実は、そんなことまったくないんです。まったく、です。

小さな船が荒波に揉まれながら、予想外のことが毎日、日によっては1日に数回起きるんです。常に問題と格闘してます。なので、その船に一緒に乗ってる仲間も、おのずと問題と格闘してくことになります。

多分、「どうしてこんなに問題が起きるんだ! 経営者は何やってるんだ! バカヤロー!!」って従業員は毎日感じていると思うんですけど、サボってなければ、ほとんどは別の問題に必死になってるんです。

なので、スタートアップのメンバーは全員が経営者といっても過言ではないです。ほとんど皆放っておかれているはずです。自分で判断しないと、船は沈みますからね。

経営者は見当たらないので、自分で船が沈まないように判断していくという過酷な環境を強いられます。そういう環境ですから、実は経営者もコントロールできていない……、というか、できないんです。

ちなみに私が会社をコントロールできる範囲は15%くらいなものです。自重でもなんでもなく、85%は仲間の手に委ねられています。

だからこそ思うのが、スタートアップこそ「従業員皆経営者主義」じゃないとヤバイと痛烈に感じました。

ビジネスモデルにもよるんでしょうけど、グローバルで戦う会社にするのは、本当に全員のパーセプションが高いレベルで必要だなと痛感しています。

2:意思決定よりも曖昧さに耐える時間のほうが長い

経営者の仕事は、意思決定をすることだと言います。私も会社員としてそういう仕事してきたはずなんですけど、なんていうか実感値は違いました。

曖昧さに耐える時間が大半でした。スタートアップの規模で、少ない情報から意思決定することのほうがよっぽどリスクが高いです。

それよりも、ずっとわからないことに対して曖昧にしながら情報を集めていかないとマーケットの芯を食った判断なんてできません。

今でこそ日本で毎月50〜80社と商談しながら、100社以上のお客さまと直接お取り引きさせていただくようになって、はじめて定量的に情報を集めることができるようになりました。

それくらいの規模にならないと、個別事象なのか傾向なのかすらまったくわかりません。

自分がある程度良く知ってるマーケットですらこんな感じでした。ですから、一緒に働いてるメンバーからすると、たまったもんじゃないですよね。

「おまえ、意思決定バシバシしろよ」と。

私がメンバーだったらめっちゃ突き上げてると思いますけど、現実の私は経営者として1年半で数えるくらいしか意思決定しませんでした。

というよりも、できなかったというほうが正しいと思います。

ちょうど1年半経ったくらいからです。自信を持って意思決定できるという手応えをつかめたのは。その期間を一緒に耐え切ってくれた創業時のメンバーは本当にすごいです。

こんな場で経営の話を偉そうに話してますが、正直に言えば、私がすごいわけではなく一緒に働いてる仲間がすごいからの一言です。

そして、優秀なメンバーと働くと経営者というのはまったく楽ができないということも付け加えておきたいと思います。

3:現実を観ながら理想を追求し続ける難しさ

上記のような中で、重要なことは現実を直視することです。

売れないとか、お客さんが使ってくれないとか、喜んでいないとか……。現実は思った通りにいきません。

でも、自分や自分たちが掲げている理想を追求しないとやっている意味がありません。

なので、現実と向き合いながら迎合したり妥協したりしないでいることのバランスは、極めて難しいものです。

会社の中に入ってくるありったけの情報を一つひとつ解釈しながら、仮説を立てて自分でお客さんや仲間にぶつけてみるようなことを繰り返してます。

結局、入ってくる情報の解釈の精度は、勘というか自分の中にあるリアリティを構築する以外に上がりません。

こればっかりは、嫌な顔されても現場に首突っ込まないとわかんないので、継続的にアップデートしていく必要があると感じています。

4:経営者が1人で考えるよりも、メンバー全員が10%ずつ会社のことを考えるほうが強い

これは、第8回でも書きました。経営者が必死なのは当たり前なんですけど、それでもできることはやっぱり大きくないんです。

ケネディの名演説は、国家だけじゃなくてスタートアップにも当てはまると思うんです。

国があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたが国のために何ができるかを考えようではありませんか。

良いチームをつくれと言われますが、良いチームの定義が最近になってようやく自分の中で定まってきました。

・自分たちが尊敬できる一緒に働きたいメンバーを集め、

・個人が心から面白いと思えるビジョンを掲げて、

・一人ひとりが、必ず少しずつ会社のことを考えているチーム

そして、この3つの条件がそろってる良いチームには常に危機意識や怒りがあるはずです。

このままじゃいけないとかこうした方が絶対良いはずだとかそういうやつです。

これが気流や気圧を生み出し、組織がチームが自らの意識を持って動き出します。

第6回のプロダクトマネジメントでも書きましたが、健全な偏りと私は呼んでるんですけど、そういうヘルシーなチームであり続けたいと強く思います。

5:経営者は顧客やメンバー、投資家など事業に関わってくれる全員と対峙できるだけの努力と思考が必要

いろんな学びがあるんですけど、でもやっぱり経営者がどれだけ深く突き詰めて考えているかは、いろんな人が見ていると思います。

従業員や投資家はもちろん、顧客だってよーく見ています。私も見られてるなーと思います。言い方を変えれば、皆見てくれているんですよね。

お天道様が見てると言いますけど、これは本当だと思います。

だからこそ、安心して悩み苦しみ抜くことができます。スタートアップを経営してみて、このことに気づけたことは本当大きいと思いました。

さまざまな人が、「経営者は孤独だ」と言うけど私は違うと思います。孤独ではありません。絶対に見てくれている人がいるから、安心して悶絶していいんです。

もちろん、相談できない悩みもたくさんあるわけですけれども、それも含めて必ず誰かが見てくれているからいくらでも頑張れます。

とてつもなく大変だし、地味なことばっかりで格好いい仕事ではないということだけはわかりましたけど、ただ誇りに思える仕事です。

正確に言えば、起業してアップアップと溺れながらもいろんな人に助けられて今ようやく誇りに思える仕事になってきたという感じでしょうか。

この5つが私が若輩経営者として、手痛い失敗をしながら、ときに眠れないほど悩みながら、学んできたことになります。

好奇心は教えることが難しい

さて、そんな私が何とか経営してこれたのも人の助けと好奇心があったからじゃないかなと自分では思っています。

何かがわかること、発見すること、知ることは私にとって無上の喜びです。

強い好奇心は、逆境を支えてくれます。かくも過酷なスタートアップを乗り切れてこれたのも、鈍感だったことに加えて、強い好奇心があったからだと思っています。

採用の話を第8回でしました。その中で人を採用する時に私が重視する観点についてtwitter上で質問をいただきました。

その組織に求められる人物像は変わりますが、どんなときも一貫して私が重視するのは強い知的好奇心があるかどうかです。

強い知的好奇心さえあれば、仕事の中で直面する問題から学ぶスピードが速くなります。これさえ抑えておけば、多少の経験不足やスキルセットの欠如を軽く補ってくれます。

先ほどのハッカー・ウェイを実行していくために、不可欠な素養と言っても過言ではないと私は思っています。

不思議なもので、子どもの頃は誰もが貪欲な好奇心を持っています。

みんな、いろいろなことを知りたくて知りたくて仕方ないように見えます。どんなことでも、なんでも聞いてくれます。

「なんで?」「何それ?」「何ていうの?」

いつからこう言う気持ちを人は失っていくのでしょうか。あるいは失わせてしまうんでしょうか。

大人のわれわれを彼ら彼女らが良く見ているような気がしてなりません。

理想の葬式

先週、私のお世話になった方に不幸がありました。葬儀に出ながら、故人とのいろいろな思い出がよみがえりました。

不思議なもので、その人が何を成し遂げたかなんてことは思い出さないものです。ただただ、何を話してくれたか、何を見せてくれたかだけが色鮮やかに思い出されました。

これが、現実です。

あなたがもし死んだときに、あなたが何を成し遂げたかなんて誰も気にしません。

今生きているあなたがどれだけ、そのことで頭がいっぱいだとしても。あなたは、あなたの成果や思考ではなく、行動や言動によって記憶されます。

残念ながら誰もが死んでいきます。とても悲しいことですが、死だけは平等に訪れます。

そして、人生のアウトプットというのは究極のところ生きているうちは出ないのです。

われわれはずっとプロセスを生きています。成功も失敗も、すべて生きているうちは過程にすぎません。

そうして結局、人が生きて死んでいくことに、唯一意味があるとすれば生き様じゃないかと葬儀の席でつくづく思いました。

皆さんの理想の葬式があるとすれば、それはどんなものですか。

私は、今まで一緒に仕事をしてくれた人たちが来て、私の遺影を前に「本当に、めちゃくちゃな人だった。一緒に仕事をしたときは最悪だった。だけど、めちゃくちゃ面白かった」と言ってもらえることが理想なんです。

そうやって言ってもらえたら、なんにも思い残すことはないでしょうね。「あー、面白かった!」という人生を、毎日を送りたいと考えています。

小さく悩むな、大きく悩め

さて、私自身こうしていろいろ書いてきたわけですが、わかっていてもできないこと、あるいはできるのにわからないことがたくさんあります。

それなのに、大それた連載などをさせていただきました。人前に出るのもそんなに好きじゃありませんし、元来、適当な人間です。

それがなぜこんなことを大っぴらに書かせていただいてきたかといえば、今でも時折りお世話になってるメンターの方から言われたアドバイスに原点があります。

「お前は悩みが小さいな。小さいことで悩んでいると自分が小さくなる。もっと大きなことで悩め。自分のことより、チームのこと、チームのことより会社のこと、会社のことより業界のこと、業界のことより国のこと、国のことより世界のことで悩め。世のため人のために真剣に悩んでいれば、そんなつまらない自分の悩みなんてものは、どうでもよくなるぞ」

というわけで、私自身のちっぽけさなんてものを豪快に棚に上げて、恥をかき、汗をかき、自ら学んできたことを好きなように書かせていただきました。

エピローグ:本連載の構成について

最後に、この連載の構成について整理しておきたいと思います。
 sudo10

これは、第8回のチームづくりで説明するときに使った図の上下にそれぞれ、世の中の流れと個人としての生き方を加えたものになります。

ここに各回を大まかにプロットしてみました。

未来なんてわからないというクリス・アンダーソンの言葉で始めた初回は、この連載の意図説明です。

第2〜3回で、エントロピー増大と個のエンパワーメントからオープンとクローズの境界が競争環境を変え、オープン化のジレンマからイノベーションが辺境から生まれるという話を交えながら、当社のビジョンや事業の方向性について具体例をご紹介しながら話を進めさせていただきました。

第4〜5回は、クラウドソーシングとリモートワークと人工知能、歴史から未来を線で捉えるなど、世の中の流れや方向感について私なりの考え方や見立て方をご紹介させていただきました。

第6回は、新しい商品戦略としてのプロダクトマネジメント。第7回は、新しい流通戦略としてのグロースハック。

そして、第8回は、これからの組織論。第9回は、企業経営における文化風土の重要性について書かせていただきました。

そうして第10回の今回は、個人としての生き方の話。

これを連載開始前に想像できていれば、もっと違った書き方があったんでしょうけども、驚くほど毎回スリリングな変化を加えながら連載が進んでいきました。

自分でもどうやって着地するのかわからないまま書いてきてしまったわけですが、こうして振り返ってみると面白いですね。

つまるところ、私は名著『インターネットストラテジー』の続きを、実際にインターネットストラテジーが描いた未来を生きてみた自分自身の経験と、皆さんからのフィードバックを頼りに、感じている変化感や兆しについて、世の中のトレンド、ビジネスのあり様、個人の生き方という3つのレイヤーで書いてきたということになります。

自分でもまったく意図していなかった構図が見えてきて本当に驚いていますが、これも全て、読んでコメントを下さった皆さんのおかげだと思います。

毎回毎回、みなさんの鋭いコメントで、それに着想し、刺激され、思考を深めながら、書きたいことを書いて、それを最後に見て、また勉強になる。この連載で一番勉強させていただいたのは私だと思います。色々なことを教えていただいて心から感謝しています。

10回にわたるスリリングな連載にお付き合いいただき、ありがとうございました。

またいつか、どこかで!

「あー面白かった!」

*過去の連載記事
第1回:スタートアップを経営してみて、気づかされたこと
第2回:これからのビジネスは個のエンパワーメントに賭けろ
第3回:イノベーションに関する美しい誤解
第4回:クラウドソーシングの未来
第5回:未来の見立て方
第6回:不確実な時代を生き残るプロダクトマネジメント
第7回:250億円使って見えてきたグロースの本質
第8回:選ばれるチームのつくり方
第9回:問いの質の高め方とこれからの企業経営