どこまで熱さに耐えられるか。電子部品、車載向けで「耐熱競争」
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さっき車載向けなどの半導体放熱記事を下記にPickしたが、こちらは電子部品の耐熱の話。Nakaさんがコメントくださっているように、車載でTDKが強いが、記事で村田が出ているように一層力を入れてくるだろう。
https://newspicks.com/news/1501102?ref=user_100438電子部品メーカー各社、次世代市場として車載を狙う中で、基幹部品として採用されるなら避けられないのが高温対応。この分野、民生向けで強いメーカーが強いわけでもない。
MLCCの小型大容量化競争の技術的方向性は、容量をC、電極面積をS、電極間距離をd、誘電体の誘電率をεとして表される以下の式に基づく。
C=εS/d
つまり小型大容量化を進める為に必要なのは、誘電体の誘電率を大きく、電極間距離(誘電体層の厚さ)を薄くする、の二点。前者は材料開発、後者は原料微細化とそれに適したプロセス開発。これに基づいて、各社同じような製品と技術のロードマップを持っていた。
しかし高温対応については、技術的に大きな傾向はあるものの、これほど明確で統一された原理は無く、各社の技術が異なる方向性を向く可能性がある。つまり、小型高容量化と高温対応では求められる要素技術が異なるので、スマホ向けで強かったメーカーが車載でも強いとは限らない。
MLCCでスマホのような民生向けで強いのは村田製作所だが、車載に強いのはTDK。全体で見れば圧倒的No.1の村田製作所も、車載に限って言えばTDKに追いつけ追い越せで頑張っているのが現状。
小型大容量化について、微細化が一定以上進むと誘電体の誘電率が低下するので、この方向の競争もそろそろ行き詰まって来ている。次の軸をどうするか模索している段階。自動車向け部品は、燃費向上のため各種部品の小型化、軽量化に取り組むことが必須課題。小型になればなるほど放熱性が悪化するため、素材の見直しなどを行い、耐熱性を上げることも重要です。