【大室×麻野(1)】人事部が、労働市場の変化に対応できていない
2016/03/07, NewsPicks編集部
イノベーターズ・トーク Part 1
【大室×麻野(1)】人事部が、労働市場の変化に対応できていない
2016/3/7
冒頭から「企業の人事部をクライアントとしている僕らからすると、非常に語弊があるタイトルですよね」と笑い合う、人事部を知り尽くした2人。初めに、日本企業が置かれた時代の変化を読み解きながら、日本の人事部の課題について迫っていく。
人事を考えるには組織づくりから
大室:本日の対談テーマは“日本の人事のここがダメ”ということですが、企業の人事部をクライアントとしている僕らからすると、非常に「語弊があるタイトル」ですよね(笑)。
麻野:そうですね(笑)。まあ、日本の人事部がダメというより、組織全体や人事を捉えるうえで、企業が今置かれている環境の変化からお話しさせていただきましょうか。
どういうことかというと、企業は商品市場と労働市場、2つの市場に置かれています。前者は顧客から選ばれるための事業活動の場で、後者は社内外を問わず人材から選ばれるための市場ですね。
トレンドとして、現在は労働市場から選ばれることが、経営において大切な時代になってきています。つまりは人事部の重要性がこれまでよりも高まっている。
newspicks.com
プレミアム会員限定の記事です
今すぐ無料トライアルで続きを読もう。
オリジナル記事 7,500本以上が読み放題
オリジナル動画 350本以上が見放題
The Wall Street Journal 日本版が読み放題
JobPicks すべての職業経験談が読み放題
コメント
注目のコメント
面白そうなテーマですが前半の総論がしっくりこない。
自分なりの理解を述べると、企業が対面してる市場は商品・サービス市場、人材市場、金融市場の3つ。高度成長期の社会主義ニッポンでは、経営者はリソース(人材、資金)の心配をしなくてよかったので頭の8割くらいは商品・サービス市場に向いていました。そのなかで、金融、人材市場が、需給バランスと競争力で決まるような本当の意味での「市場」になってきているからこそ「戦略」が必要になってるんだと思います。
人材市場でいえば、転職の一般化による雇用の流動化に加えて、Gの世界でのグローバル人材獲得競争が、Lの世界での労働人口不足を通奏低音としては意識すべきでしょう
【追記】
King HIDIEさん、コメントありがとうございます。認識は同じです。加えるなら戦略は「意思」であることは間違えないですが、人と「差別化する」必要がある、ということが重要と思いますこの数年、インターネット業界やサービス業を中心に担当させて頂きましたが、組織や人事によって良くも悪くも事業が大きく左右されることを改めて痛感しました。
人事部が直面している組織人事の強化は重要度、難易度共に高いのですが、そのためにやるべきことの一つは組織の「ものさし=成果指標」づくり、およびそのためのデータ化やインディケーター化だと思っています。
他の部門では当たり前に存在する「ものさし=成果指標」がないことが、戦略人事を妨げる大きな理由になっていると思います。これがない限り、明確な成果が問われず、ミスをしないことが最大のインセンティブになってしまうからです。企業として成長し生き残り続けること。
その為の次世代経営者とリーダーのパイプラインを創ること。
中長期経営戦略を実行する適材適所化・採用を実践すること。
経営が掲げるビジョンとバリューが体現され、徹底され、継承されていくための組織OSをメンテすること。
じゃないでしょうか。人事のKPIを考えるファクターって。CEOの仕事の柱が究極「人」であるといわれているように、人事は経営の根幹だと思います。
この記事の著者 / 編集者
この記事に関連するユーザー
この連載について
- 615Picks
新着オリジナル記事
- 1558Picks