革新機構が撤退表明 シャープ・東芝支援
日本経済新聞
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交渉の大原則は常に代替プランを保持し続けることですが、これでシャープは切れるカードがなくなった状態です。そう思うと、25日になってからの偶発債務の提示というのは、シャープにとって悪手だったのではないでしょうか。
やはり、情報の漏れ方や、内部対立など、あまり感心しない経緯でしたが、こうなると、ホンハイに対する交渉力はないに等しいので、条件面も含めて厳しくなる可能性も。
同じような状況に追い詰められた会社が過去に一社有名なのがありまして、それは1999年前後の日産自動車です。ダイムラーが交渉から撤退して、もうルノーか破産しかない状況になり、同様にいわば追い詰められていました。
しかしながら、当時のルノーは、それでも交渉力を行使せずに、ダイムラー撤退前の条件を変えずに、そのままアライアンス交渉に臨んだという経緯があります。
美談といえば美談ですが、実際の問題として、買収後の統合作業を考えると、あまり足元を見過ぎるのは全くの悪手なので、やはり猛烈に買い叩くという選択肢はなかったのでしょう。
おそらく、ホンハイもあまり心象を悪くするほどの買い叩きはしないはず。ただ、条件を見直してくるのは、全く不思議ではない。もう、シャープに他に選択肢がなく、最終的には彼らが持ち主になるのですから。いよいよもって、シャープは鴻海と交渉するしかなくなった。銀行も今度は助けてくれないだろう。シャープも今までの進め方では通用しない。
シャープの高橋社長が深圳に慌てて飛んで行ったということは、もうテリー・ゴウのルールでゲームが動き出したということなのだろう。支援先を決めるタイミングを引き伸ばしすぎたせいで有利な条件をこれ以上は鴻海からは引き出せない。