博報堂DYHD、IDEOに出資 過半数取得も視野に
コメント
選択しているユーザー
自分が意思決定者じゃないのでなんとも言えないが、代理店の未来を考えると想定の範囲内ではないかと。むしろ若干遅い気がする。
日本のデジタル系エージェンシーはさらに大変かも。
注目のコメント
博報堂DYがIDEOに30%出資!最近よく一緒にイベントとかやってるなと思ったら、小さくない比率を出資とは驚いた。
最近の広告代理店、コンサル、デザインファームの複数業界横断で、経営戦略の上流から、事業、マーケ、システム、プロダクト開発のエグゼキューションまでワンストップでクライアントのニーズに対応する流れの一環か。
米国にいた際競合のデザインファームでインターンしていたが、デザインファームは基本的な業態はコンサルティングのフィービジネスで、コストは人件費の固定費が殆ど。そして、イノベーション戦略、新規事業戦略、プロダクトデザイン、エクスピリエンスデザインなど前向きな成長戦略のプロジェクトのみで、コストカットなどの後ろ向きなプロジェクトはない。なので、景気の下降局面に脆弱なビジネスモデルとなっていて、それが今このタイミングというのに影響があったのかもしれない。デザインファーム側の視点で少し書きたいと思います。昨年まで一年間程度デザインファームに在籍しておりました。この業界は結構ファーム内で人材が循環しており、IDEOの出身者も多かったです。
デザインファームは数年前に比べると日本でも耳にする機会は増えています。しかし、世界的なトレンドをみるとクライアント側もノウハウがたまってきており、インハウスとしてデザインスキルを持った人を抱え込むような形が増えつつあります。(この様な形式にしたほうが社内の人的ネットワークや技術の理解等を有効に活用しやすいという点も大きいです。)
そのため、デザインファームも色々と苦心していて、例えば私のいた会社では、週の8割をクライアント側で過ごし、半年間以上の長いスパンで働くような方法を取り入れたりしています(それまでは案件は三か月以下のものが主流でした)。
デザインファーム側ではより付加価値を高めるために、デザイン×何かの専門性を持つ人材を積極的に探していて、それこそ世界中のデザインスクールを回りながら優れた人材をリクルーティングしています。
特にビジネスの現場で経験を積んでおり、デザイナーの文化やHCDの手法を数年にもわたって経験している様な人材を探しています
IDEOの様なファームの場合はデザインと異なる専門性を持つメンバーを沢山抱えているので、案件に応じて適切なチームを組み立てられる(実際には事務所が分かれているので制約はある)事が他のファームに対しての強みであったかと思います。
HCDの様な手法が広がる中で従来とは異なる役割がデザインファームには求められていると思います。私がいた会社ではインキュベーションのプログラムをはじめていました、公募で起業のアイディアを持つ人を集めて、彼らの手法や人的ネットワークで支援し、VC等を招いて実際に資金獲得を目指すといったやり方です。
博報堂の出資はファーム側としてはクライアント側とのパイプを強める事につながるので、ネガティブには捉えられていないのではないかと予想しています。
昨晩ひそかに盛り上がっていた原文の方のPickも貼っておきます。
https://newspicks.com/news/1389039?ref=user_481155これは驚き。コンサル、デザイン、IT、広告。境界が一段となくなって行きますね。
ーー
IDEOは1991年設立。米アップルの初代マウスやパーム社のPDAなどのデザインで知られるが、近年では工業デザインにとどまらず、教育システムや医療、政府などの分野まで領域を広げている。東京のほか世界に10カ所の拠点があり、600人超が所属する。
ーーーー
IDEOについては下記の本がとても印象に残ってます。
発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法,
http://www.amazon.co.jp/dp/415208426X/