[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日に発表した昨年12月の米中古住宅販売は年率換算で前月比14.7%増の546万戸と過去最大の記録的な伸びを示した。市場は8.9%増の520万戸を見込んでいた。

ここ数カ月、経済成長が大きく減速した兆しもみられたが、住宅市場の回復が続いていることを示した。

住宅価格も急上昇した。

前月の数字は476万戸のまま修正はなく、1年7カ月ぶりの低水準だった。11月の落ち込みと12月の高い伸びには、住宅ローンに関する情報開示の規則の導入で、11月の契約手続きが遅れ、12月にずれ込んだことが影響した。

12月の販売持ち直しは、11月の落ち込みが一時的だったことを示した。製造業や鉱業の低迷により昨年末の経済成長は急激に鈍化したとみられるが、「国内需要はかなり堅調だ」との見方を後押しする材料となりそうだ。今冬の季節はずれの暖かい天候も住宅販売には追い風だった。

2015年通年では6.5%増の526万戸と、06年以来の高水準だった。

NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「11月に遅れが出ていた契約が12月に繰り越されたことが急激な(販売の)増加に貢献した。全体のペースをみるとこの2カ月間の売上げは、2015年の大半を通してみられた底堅い傾向を保った」と話す。

雇用市場が引き締まるにつれ若年層が独立するなど世帯形成が加速しており、住宅市場には追い風となっている。ただ供給不足が続き、買い手にとっては物件の選択肢が限られ、売上げを抑制している。