三菱商事の“期待の星”、食ビジネスは世界でも稼げるのか?
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オラムの買収は、アフリカにおいてはいい戦略だと思います。まさに食領域での垂直統合として、最終消費者をアフリカにおくビジネスもやりうることができる。オラム自身が、アフリカにおいて原材料の畑を押さえるだけでなく、その加工工場や物流も手を出していますし、カカオやナッツ以外にも、小麦やコメも扱っており、現地で消費できるものもあります。付加価値をつけたビジネスがやりやすいですね。あとはアフリカのコットン→アフリカで縫製→アメリカで販売とかできると面白いなあ。。。
ただ、オラムがもし、アフリカだけで強い企業なら、社内的に出資を決めるのは難しかっただろうと思います。オラムの日本へのコーヒー豆輸入に関して今後は合弁を作ってそこで取り扱うようですが、こういった日本事業への裨益がないと説得できなかったのでは。第三国から第三国といった日本がからまないビジネス、いいかえると、日本人がいらないビジネスはまだ注視されていないように見えます。
この特集では対象外みたいですが、日本の商社という意味ではアフリカでは豊田通商がライバルです。もっとも、日本の商社間で競争しても仕方ないんですけどね。「決してニッチな領域ではない。コーヒー、チョコレートなどの市場規模は、穀物よりも大きい。もともと単価が高い上、付加価値が付きやすい」チョコレート原料のカカオは、新興国で需要が急増している。カカオの市場価格は、10年前に比較して昨年は約2倍の1トンあたり3000ドル超。コーヒーも中国では10年以内に世界最大の市場になるといった話もある。全くニッチな市場ではなく、これから拡大していく領域。
10年前に出向でお邪魔したときに上司に言われたのは「MCは利益貢献とかは関係なく機械グループが覇権。重工の担当をするのが出世コース」とレクチャーされましたが、時代は変わりましたね。食料、食糧(しょくかて、と読んでました)などの垂直統合を目指すのは世界の人口が増えるなかではとてもよい方向だし、メジャーが強い領域は避け、分野を選び、知恵と工夫で儲けるというのはあらゆる日本企業にとって参考になる展開だと思います