縦割り破壊。赤字OK。三井物産が狙う「商社流イノベーション」

2015/12/23

部門のカベを下げる

資源ブームの収束に伴い、資源ビジネスの収益悪化に苦しむ商社各社。その中でも、資源依存度がもっとも高い三井物産はとくに危機感が強い。
ピーク時の2012年3月期には4344億円に達した純益は、今期(2015年)、約2400億円まで落ち込む見込み。目下のテーマは、資源高に頼らない成長の実現である。
すでに2014年、「Challenge & Innovation for 2020」と題した新中期経営計画を発表。2020年には、「EBITDA(減価償却前営業利益)の1兆円超えの常態化(2015年3月期は7883億円)」とともに、「2桁台のROE」の達成を目指している。
中計において、三井物産が成長分野として定めているのが、以下の「7つの攻め筋」だ。