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パーソナル・ファイナンスに関する最良の助言 ベスト10

ウォーレン・バフェット氏は、現時点で最高の投資マインドとビジネスマインドを備えたひとりだ。

だが、同氏はおそらく、投資における指数関数的な成功に加えて、ユーモアに富んだ洞察や、生き生きとした解説、賢明な助言でもよく知られているだろう。

米財務情報サイト「GOバンキングレーツ(GOBankingRates)」がアリー銀行と共同で主催した2015年の「ベスト・マネー・エキスパート」コンテストの最終候補に同氏がぴったりなのは、それが理由の1つでもある。

バフェット氏の引用は常におもしろいが、マネーの仕組みや富を増やすのに必要な条件について、完璧な洞察を与えてくれる引用もある。同氏がこれまでに発言した、パーソナル・ファイナンス(長期的な生活設計に基づく個人の金融)に関する助言のなかで最良のものを10個紹介しよう。

1. 絶対に損をしないこと。
バフェット氏による2016年のナンバーワンの助言は、「ルール1. 絶対に損をしないこと。ルール2. 絶対にルール1を忘れないこと」だ。彼はこの助言を極力守っている。このルールは投資にすぐに当てはまる。赤字段階から取り組むと、利益を上げるのはもちろんのこと、出発地点に戻るのがもっと難しくなるからだ。

2. 低価格で高価値を得ること。
「絶対に損をしないこと」という原則は、バフェット氏のもうひとつの原則である「価格とは支払うもの、価値とは得るもの」と組み合わせると、さらに賢明なルールになる、と同氏はバークシャー・ハサウェイの株主宛に出した2008年の書簡で書いている。

損をする場合があるのは、支払う価格が、得る価値に見合わないときだ。たとえば、クレジットカードによる負債で高い金利を支払ったり、めったに使わない商品に金を費やしたりするのがあてはまる。

それよりも、バフェット氏のように、低価格で高価値を得る機会を探して倹約することだ。「話題にしているのが靴下であれ株であれ、質の高い商品を、値が下がったときに買うのが好きだ」と同氏は書いている。

3. 健全なマネー習慣を身につけること。
バフェット氏は、フロリダ大学で2007年に行った講演で次のように述べている。

「ほとんどの行動は習慣化されている。そして、習慣という名の鎖は、軽すぎて存在を感じとることができない。それが、断ち切れないほど重くなるまでは」。

習慣は変えることができるが、早く取りかかれば取りかかるほど良い。

「最大の過ちは、節約とは1つの習慣なのに、早いうちにきちんとした節約の習慣を身につけないことだと思う」とバフェット氏は述べている。マネー習慣に注意を払い、経済状態がプラスになるマネー習慣を強化し、経済状態がマイナスになるマネー習慣を断つよう努力してほしい。

4. 負債、それも特にクレジットカード負債を避けること。
バフェット氏は、利息を得て働くことによって富を築いた。負債を抱えている多くの米国人がやっているように、働いて利息を払うことによって富を築いたのではない。

「大勢の人が、酒やレバレッジが原因で失敗するのを見てきた。レバレッジは借金だ。この世界では、レバレッジが必要になることなどめったにない。賢くやれば、借金などせずに多くの金を稼ぐことは可能だ」。同氏は、ノートルダムで行った1991年のスピーチでこう語っている。

バフェット氏は、特にクレジットカードを警戒し、クレジットカードの利用を徹底的に避けるよう助言している。「クレジットカードの金利はかなり高い。18%のときもあれば、20%のときもある。18%や20%の金利で金を借りれば、わたしは破産するだろう」。同氏は以前にニュースリリースでこう述べている。

5. 現金を手元に置いておくこと。
安全を確保するもう一つのカギは、現金の蓄えを常に手元に置いておくことだ。バフェット氏は、バークシャー・ハサウェイの2014年の年次報告書で次のように述べている。

「当社は常に、現金等価物を200億ドル以上(たいていの場合はもっと多く)確保しています」。

こうした蓄えのおかげで、他の多くの企業がもがいていても、バークシャー・ハサウェイはリーマンショックを切り抜けることができた、とバフェット氏は考えている。

企業も個人も、流動資産である現金を投資に投入したくてウズウズしているかもしれない。

「だが、企業にとって現金は、個人にとっての酸素のようなものだ。現金がある時には現金のことを考えない。現金がないと、そのことばかり考える」。

バフェット氏はこう述べ、次のように続けている。「請求書の支払期限が来た時には、現金だけが法貨だ。現金を持たずに家を出てはいけない」

6. 自分に投資すること。
インク・コム(Inc.com)によると、バフェット氏はこう語った。「できるだけで自分に投資してほしい。あなたは間違いなく、あなたの最大の資産なのだから」。同氏は、CNBCとのインタビューでもこの見解を繰り返した。

「自分の才能を伸ばして、もっと価値ある人間になるために行動することは何であれ、適切な真の購買力という点で報われる」

その見返りも大きい。「自分に投資すれば、何でも10倍になって返ってくる」とバフェット氏は述べている。そして、他の資産や投資と違って、「誰もそれに課税できないし、奪い去ることもできない」

7. マネーについて学ぶこと。
自分に投資する場合は、マネー管理についてもっと学ぶことにも投資すべきだ。投資家としてバフェット氏が行う仕事の多くは、エクスポージャーを制限し、リスクを最小限にすることだ。

『フォーブス』誌によると、バフェット氏はかつてこう語っていたという。「リスクは、自分がしていることを理解していないことから生じる」。パーソナルファイナンスについて知れば知るほど、リスクを最小限に抑えることができ、安全性が高まる。

したがって、バフェット氏による教訓は、パーソナルファイナンスについて積極的に勉強するということだ。同氏のパートナーであるチャーリー・マンガー氏はこれを、「目覚めた時よりも賢くなって寝ること」と表現している。

『ザ・ウィーク』誌によると、そのためにバフェット氏がとる方法は、「たくさん読む」という、実にシンプルなものだ。「そうすることで、複利のように知識が増えていく」

8. ポートフォリオのために、低コストのインデックスファンドを信頼すること。
バフェット氏の知恵と助言の多くは哲学的とも言えるが、同氏は、ほぼ誰もが応用できる実用的な助言も行っている。たとえば、平均的な投資家には、インデックスファンドを勧めている。

「現金の10%を短期国債に、90%を非常に低コストのS&P 500インデックスファンドに投資してください」。バークシャー・ハサウェイの株主に向けた2013年の書簡で、同氏はこう書いている。

これは、バフェット氏が何年も前から行っている助言だ。「非常に低コストのS&P 500インデックスファンドに投資したら(その場合、一度に投資するのではなく、10年以上にわたってナンピン買いしましょう)、同時期に投資を始める人の90%よりもうまくやれます」。バークシャー・ハサウェイの2004年の年次総会で、同氏はこう述べている。

9. 還元すること。
「最も幸運な1%の人間に含まれているのなら、他の99%の人間について考える義務がある」。バフェット氏は、ヒラリー・クリントン氏が2007年に開いた政治資金集めのパーティーでこう述べている。そして、自身がその上位1%の人間なので、同氏は、口で言うだけでなく実行もしている。

バフェット氏は今年の7月、バークシャー・ハサウェイの株式28億ドル相当を5つの慈善団体に寄付した。さらに、ビル・ゲイツ氏とともに、寄付イニシアチブ「ザ・ギビング・プレッジ(The Giving Pledge)」の創設者でもある。

ザ・ギビング・ブレッジでは、これまでに130人以上の億万長者が資産を寄付すると約束している。億万長者でなくても、還元することによって、自分と他者の生活を豊かなものにすることは可能だ。

10. マネーを長期的なゲームと見なすこと。
「誰かが今日木陰で休めるのは、ずっと昔に誰かが木を植えてくれたからだ」。バフェット氏はかつてこう述べたが、これは事実だ。経済的な成功の種を今植えて育てることが、負債のない生活や、気楽な隠居生活、子どもの大学の学費を支払う能力といった、その後の人生を楽しめる木陰につながる。

こうした長期的なマネー観は、投資におけるバフェット氏の決定の中核を成している。2014年の株主宛書簡で、同氏は次のように述べている。

「何十年も先のことを考えて投資すべきです。(株式市場の乱高下や経済危機の瞬間ではなく、)生涯にわたる投資で購買力を大幅に高めることに焦点を合わせ続けるのです」

参考記事:ウォーレン・バフェット氏についてあなたが知らない21の意外な事実

真の富を築いて経済的に安定するのには時間が掛かる。途中で経済的問題に直面することもあり得る。そうした問題は避けられる場合もあれば、避けられない場合もある。

だが、自分の経済状況と生涯にわたる努力を見据えれば、そのような困難に直面しても軌道を外れずにいるのに役立つし、存続する経済基盤が得られる。マネーに関するバフェット氏のこれら10の教訓を心に留めておくようにしよう。

原文はこちら(英語)。

(原文筆者:Elyssa Kirkham、翻訳:矢倉美登里/ガリレオ、写真:Mark Mathosian

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This article was produced in conjuction with Daiwa House.